プラントにおける配管系の検査・メインテナンス作業は、事故防止のためにも是非とも必要であるが、その作業環境は狭隘、高所あるいは放射能に汚染される危検等ヒュ-マン・オペレ-タにとって悪環境であることが多い。そこで、この様な作業をロボットによって自動化する際に、ロボットはプラントマップ、配管内の流れの情報、ロボット自身の情報等をデ-タベ-スに持ち、プラントの異常を検知できる機能を要求される。そこで、簡単なモデルプラントを例にとり、配管上の障害物検出センサ、温度センサ、カメラ、マニピュレ-タ等を搭載している配管検査ロボットを対象として、ヒュ-マン・オペレ-タによって配管上の検査地点を指定されると、検査地点までの最適な移動経路およびロボットが配管上を移動するための基本制御命令の自動生成と、温度センサ、カメラ等によるメ-タ指示値等の視覚情報に基づいて検査結果を異常と判断した場合に、その原因推定を行うためのセンシングプランニング・エキスパ-トシステムをProlog言語を用いて構築した。 本システムは、移動経路生成部、基本動作コマンド生成部、学習機能部から成っている。本システムは、配管上のみならず、タンク等も通過可能であるロボットを対象としてプランニングを行っており、プランニング時には、過去のプランニング例を使用できる学習機能を有しており、プラント機器の連続的検査が可能であることを特徴としている。 ここで、仮想的にプラントに故障を設定し、構築したエキスパ-トシステムを実行した結果、パスプランニングにおける学習機能を用いた移動経路および基本動作コマンドの自動生成機能を確認した。また、異常原因を推定し、最終的な異常原因の究明が可能であることが明らかとなった。
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