研究課題/領域番号 |
02650238
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
井田 良雄 金沢大学, 工学部, 教授 (00019712)
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研究分担者 |
飯山 宏一 金沢大学, 工学部, 助手 (90202837)
林 健一 金沢大学, 工学部, 教授 (00019754)
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キーワード | 半導体レ-ザ / 光帰還 / 雑音係減 / 周波数安定化 / 利得圧縮低数 |
研究概要 |
初年度については、当初共焦点形高フィネスファブリペロは反射鏡のみを購入しホルダ-等は自作する計画であった。しかし手持ちの工作機の精度が不十分なことが判ったので、共焦点形ファブリペロはホルダ-付きとしPZT制御用コントロ-ラと併せて一式を購入した。そのため当初予算(512千円)を362千円も上回ることになった。当初予算に計上していた3次元ステ-ジについては他の研究からの転用で間に合わすことが出来たので、備品の総額はほぼ計画通りに納めることが出来た。研究成果報告書にも述べたように、共焦点形ファブリペロを反射形で使用すると偶数次元射波によるTE光帰還が残留するだけでなく、ファブリペロ端面からの直接反射が邪魔になるので、アイソレ-タを挿入した通過形として実験を行った。その結果、帰還系の感度と帯域の間にトレ-ドオフがあることが実験的にもわかった。即ち高フィネスファブリペでは、低周波の雑音は強く抑圧出来るかわりに低減可能な雑音帯域が狭くなる欠点を生じる。一方、最近になって、TM光注入効果について種々の応用が考えられ多くの研究が報告されている。そこでTM光注入に関する基礎的な特性の解明が不可欠と考えられる。次年度では、主としてこの様な観点から研究を実施した。その結果、TM光注入が存在する場合の利得圧縮係数の新しい測定法の開発、およびTM光注入によるDFBレ-ザの偏波双安定の解析などの成果を得て、これらをそれぞれIEEE Photonics Technology LettersおよびIEEE J.of Lightwave Technologyに投稿し、現在、受理された段階である。従って、さしあたり印刷費の予算も謝金および消耗品として執行せざるを得なかった。
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