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1990 年度 実績報告書

実数直交擬似雑音系列を用いたスペクトラム拡散変復調方式の研究

研究課題

研究課題/領域番号 02650249
研究機関鹿児島大学

研究代表者

棚田 嘉博  鹿児島大学, 工学部, 助教授 (70033248)

研究分担者 湯ノ口 万友  鹿児島大学, 工学部, 助手 (10094187)
長澤 庸二  鹿児島大学, 工学部, 教授 (80005313)
吉田 宏  鹿児島大学, 工学部, 教授 (20037849)
キーワード実数直交擬似雑音系列 / スペクトル拡散通信 / 準同期式SSMA / 振幅変調 / パルス幅変調 / 位相変調 / 相関処理 / 処理利得
研究概要

本研究は,M系列などの2値系列よりも相関特性の良い実数直実擬似雑音系列で情報を符号化・変調し,逆に復調・復号化する具体的な方式を研究し,性能の良いスペクトル拡散通信方式の実用化を促すことを目的としたものである。本研究は来年度も引き続き行う予定であるが,本年度の研究実績を以下に要約する。
1.変復調方式の検討
一定のシフト範囲で無相関となる系列であって,絶対値が小さく長さが2のべき乗となるものを開発し,送信器の電力利用効率を高め,相関処理に高速フ-リエ変換が利用でき,而も一定のシフト範囲で無干渉な多重伝送に利用できるようにした。振幅変調,パルス幅変調,位相変調および相関処理をディジタル的に実行できる方式を検討し,量子化雑音が白色ガウス雑音と同様に処理利得によって抑圧できることをシミュレ-ションで確認した。又,伝送帯域,基底帯域での相関処理を検討した。
2.変復調方式の予備実験
別途校費によって設置した任意波形発生器(横河電機(株)製AG1200,139万円)および本体研究費によって設置したディジタルオシロスコ-プ(横河電機(株)製DL1200,88万円)を用いて,50kHz付近の超音波伝送路,帯域通過模擬伝送路,DC〜5kHzの低域通過模擬伝送路でのスペクトル拡散通信の予備実験を能率良く行うことができた。この実験では,システムは同一クロックに同期させ,全帯域での相関処理,キャリヤによる復調後の基底帯域での相関処理を行い,相関出力は理論およびシミュレ-ション通りの高いSN比(系列長256のとき60dB以上)で得られた。又,多重伝送の実験でも希望波と不要波が高いDU比(2チャネル伝送のとき60dB)で得られた。
以上の実績より,次年度の研究の遂行に十分な見通しが得られた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 棚田 嘉博: "有限体上の直交系列" 電子情報通信学会技術研究報告. SSTA90ー28. 75-81 (1990)

  • [文献書誌] 棚田 嘉博: "実数直交擬似雑音系列を用いた画像の符号化・スクランブル伝送" 電子情報通信学会技術研究報告. SSTA90ー36. 15-22 (1990)

  • [文献書誌] 棚田 嘉博: "実数直交擬似雑音系列を用いたパルス圧縮多重ソ-ナ" 電子情報通信学会技術研究報告. SSTA90ー37. 23-29 (1990)

  • [文献書誌] 棚田 嘉博: "一定のシフト範囲で相互相関のない実数直交PN系列とその準同期式SSMAへの応用" 電子情報通信学会論文誌(A). J74ーA. 104-110 (1991)

  • [文献書誌] 棚田 嘉博: "絶対値が小さい偶数長の実数直交擬似雑音系列" 電子情報通信学会技術研究報告. SSTA91ー10. (1991)

  • [文献書誌] 棚田 嘉博: "パルス圧縮ソ-ナに適用した実数直交PN系列の実験的検証" 電子情報通信学会論文誌(BII). J74ーBーII. (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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