研究概要 |
本研究について,研究実施計画に基づき初年度はつぎのテ-マについて研究を行った。 1.全域通信除去に関する研究 (1)任意近傍をもつ1次元シストリック配列上で,全域通信を実時間で除去できるための条件について研究を行った。その結果,1次元の任意の方向に信号が伝わる2方向システムは,いずれも全域通信除去可能であることが分かった。この結果については現在投稿中である。 (2)1次元において,1つの方向にしか信号の伝わらない1方向システムについては,全域通信をもつ場合ともたない場合とでは能力に差があることが分かった。このことについては,投稿予定である。 2.局所計算可能条件を与える研究 (1)この第一ステップとして高速加算アルゴリズムである「桁上げ先見加算器」について検討を加え,学会誌に新しい手法を発表した。これは,従来のアルゴリズムに比べて,20〜30%高速化できる。 1.に関する多次元の結果や,2.の局所計算可能な条件を見つける問題については現在考慮中であり,結果が得られしだい学会等で発表していきたいと考えている。
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