本年度の主要な研究内容は以下のようである。 (1)要素プロセッサの設計 ー晴ーは1024台のプロセッサ(要素プロセッサ)から構成される。要素プロセッサはデ-タフロ-制御方式をとる。本年度はプロセッサの実行ユニットの回路設計を終了した。設計結果はゲ-ト数は約23000ゲ-ト、実行性能は約5MFLOPSである。 (2)記憶構成の設計 大域記憶として、マルチアクセス可能なメモリの方式設計を行ない、その性能をシミュレ-ションで評価した。また、アクセス衝突の影響の最小化のために、先行読み出し方式を採用した。 (3)プログラム並列コンパイル技術の研究 プログラムから並列性を抽出するために、従来からの繰返し文の並列実行に加えて、条件文を含むプログラムの高速並列実行のための新方式として仮実行方式を提案し、その実装法を検討した。また、サブル-チンを含むプロセスの並列実行方式について検討した。さらに、依存距離が一定でないル-プについても並列実行可能とした。 (4)並列アルゴリズムの研究 有限要素法の並列アルゴリズムを研究した。
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