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1990 年度 実績報告書

ジョセフソン位相量子回路を用いたニュ-ラルネットワ-クの構成に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 02650281
研究機関東北大学

研究代表者

中島 康治  東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (60125622)

研究分担者 沢田 康次  東北大学電気通信研究所, 教授 (80028133)
キーワードフラクソン / ニオブ接合 / 集積化ニュ-ロン / 神経回路網チップ
研究概要

フラクソンを情報担体とするジョセフソン位相量子計算機回路と集積化ニュ-ラルネットワ-クの融合を目的として研究を行った。本研究の基礎となるジョセフソン回路に関してはフラクソン、反フラクソンの総合的な相互作用を実験的に初めて直接観測しPhys.Rev.Lett.に発表した。さらに論理演算回路についての実験的基礎付けと総合的なデ-タプロセッサの設計に関する新しい知見を得、IEEE Trans.Appl.Superconductivity創刊号(1991,Mar.)に投稿し掲載決定している。第2の柱である神経回路に関しては理論的解析を進め集積化回路構成の基礎となる正確な動作をする合目的的回路に関する新たな知見を発展させNeural Networksに論文を投稿、審査中である。二つの回路の融合に関してはほぼ研究計画通りに進行し、ジョセフソン回路でのいき値動作と多数決演算を行い得るパラメ-タを数値解析により決定、可変シナプスの実現のための回路シミュレ-ションを実行、これらの実験検証のため各種回路を実現する集積回路用マスクパタ-ン設計完了の後マスクを入取、さらに本回路実現のための新たな超伝導ニオブ接合集積化プロセスを開発、そのプロセスにおけるニオブ、ジョセフソン接合の特性制御の予備実験を完了、その後ジョセフソン位相モ-ド神経回路チップを上記マスクを用いて製作、現在各種測定が進行中である。これらの結果は新たなニオブプロセスを含めて今年春の応用物理学会で発表予定である。本研究により集積化神経回路網チップ実現に対するジョセフソン位相モ-ド回路の優位性が確証されたと判断される。本チップは今後の電子計算機発展の新たな方向付けを行う重要な鍵をにぎると思われる。今後さらに規模を拡大し、信頼性の高いジョセフソン神経回路網チップの製作を進め、その発展可能性を追求することが次世代計算機発表のために重要であると考える。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Nakajima,Y.Hayakawa: "Correct Reaction Neural Network" Neural Networks.

  • [文献書誌] K.Nakajima,H.Mizusawa,H.Sugahara,Y.Sawada: "Phase Mode Josephson Computer System" IEEE Trans.Appl.Superconductivity. 1. (1991)

  • [文献書誌] K.Nakajima,H.Mizusawa,Y.Sawada,H.Akoh,S.Takada: "Experimental Observation of Spatiotemporal Wave Forms of all Possible Types of SolitonーAntisoliton Interactions in Josephson Transmission Lines" Phys.Rev.Lett.65. 1667-1670 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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