研究課題/領域番号 |
02650293
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
高橋 幸郎 埼玉大学, 工学部, 助教授 (10124596)
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研究分担者 |
平塚 信之 埼玉大学, 工学部, 助教授 (20114217)
竹内 智 埼玉大学, 工学部, 教授 (50010963)
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キーワード | 中性子ラジオグラフィ / イメ-ジインテシファイヤ / 非破壊検査 |
研究概要 |
中性子ラジオグラフィのための高解像力のイメ-ジインテンシファイア(以下I.I.と略)の開発のために、I.I.の構造、製造法に関して種々の検討を行ない、試作したI.I.についてその光電特性を評価した。 具体的にはI.I.の構造として、大口径で画像歪みの少ない近接型又は電磁収束型とした。この結果光電面を平面にでき、入射側の面板製作が容易なものとなった。また入力側は中性子コンバ-タ膜であるGd_2O_3/ZnSと光電膜であるSb蒸着膜の二層構造とし、出力側はZnS蛍光膜を使用した。 I.I.の製法として従来とは異なる方法を開発した。即ち真空排気装置に、光電面側の面板部分と真空キャップの付いた排気チップと蛍光面板および仮焼成した低融点ガラスをシ-ル面に塗布した本体部分を分離して装着する。Sbを所定の厚さに光電面側の面板に蒸着した後、両者を加熱して接触し低融点ガラスで真空封着を行なう。次に別の高真空排気装置にこのI.I.を排気チップを用いて取り付け、装置を真空に引いた状態で排気チップよりキャップを除去し、I.I.全体をベ-キングを行なう。この排気チップよりアルカリ蒸気を送りこみ、光電面の活性化を行なった後、排気チップを封じ切る。この方法により蒸着したSbを大気に曝すことなく活性化処理が行なえるため感度が低下せず、またI.I.内部がアルカリ金属で被覆されるため、ゲッタ効果により放出ガスによる感度低下が少ない利点がある。更にこの方法は近接型、電磁収束型の両者に適用でき、また合金化のための温度制御が容易である。 今後試作したI.I.を中性子ラジオグラフィ照射場において動作させ、中性子/光変換増倍感度、解像力、ガンマ線効果、感度の経時変化などの特性評価を行なう。
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