研究課題/領域番号 |
02650300
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
岩田 彰 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (10093098)
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研究分担者 |
松尾 啓志 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (00219396)
鈴村 宣夫 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (10023102)
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キーワード | ニュ-ラルネット / ホルタ-心電図 / デ-タ圧縮 |
研究概要 |
本研究では、ニュ-ラルネットワ-クを用いたホルタ-心電図の情報圧縮に関する方式検討を行なった。使用したネットワ-クは、中間層素子数をできる限り少なく制限した3層の階層型ネットワ-クである。これを2つ用い、一つのネットワ-クでは常に学習を行ない、他のネットワ-クにおいてデ-タ圧縮を行なう。 心電図波形は短時間内では波形の類似性が認められるが、長時間に渡って観測した場合、体位の変化等種々の要因によって次第に変化していく。このため、少数の学習パタ-ンについてのみ学習を行ったニュ-ラルネットワ-クでは、波形の変化に追従できなくなる。この問題に対して、本研究では第一のネットワ-クによって入力波形の学習を常時行い、圧縮を行なう第二のネットワ-クの結合重みを動的に変更することによって、波形の予測不可能な変化にも対応可能とする方式を考案した。 この方式によってどの程度の圧縮率が得られるか計算機シミュレ-ションにより検討した。入力デ-タとしては、代表的な心電図デ-タベ-スであるMIT/BIH Arrhythmia Databaseのデ-タを使用した。その結果、同じような波形が繰り返し現れる正常例では1/100程度、突発的な波形変化、雑音などを含んだデ-タの場合1/7から1/10程度の圧縮率が得られることが明らかとなった。このときの再現波形の誤差は平均で入力信号のダイナミックレンジの1.3%程度であった。この結果は心電図波形に対する他の情報圧縮手法と比較してかなり良好な結果であり、本手法の有効性を確認できた。今後、本方式の実用化に向けて、主プロセッサとしてディジタル信号処理プロセッサ(DSP)を用い、記憶媒体としてICメモリカ-ドを使用したディジタルホルタ-システムについて検討する予定である。
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