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1990 年度 実績報告書

光学的二次元変形測定手法による鉄筋コンクリ-トの力学的挙動の解明

研究課題

研究課題/領域番号 02650332
研究機関東京大学

研究代表者

上田 多門  東京大学, 工学部, 助教授 (00151796)

キーワードレ-ザ-スペックル法 / せん断ひびわれ / 非線形有限要素解析 / 応力伝達モデル / すべり変位 / 繰り返し載荷 / せん断低抗機構 / 付着モデル
研究概要

(1)レ-ザ-スペックル法により、せん断補強鉄筋の無い梁のせん断ひびわれでの変位を測定した。一方、観察されたせん断ひびわれをディスクリ-トなクラックとして与え、非線形有限要素解析を行い、実験結果と比較した。その結果以下の点が明らかになった。せん断ひびわれでの変位は、ひびわれ先端とひびわれが引張鉄筋と交差する点との間の梁の高さの半分くらいのところで最大になる。せん断ひびわれでのすべり変位は、ひびわれ先端の近傍でも観察され、いわゆるひびわれでの引張軟化領域はごく限られた範囲でしか見られない。すべり変位と幅との比は、荷重の増加とともに大きくなり、せん断ひびわれのほとんどの領域で生じていると考えられる骨材のかみ合わせ作用による伝達応力(ひびわれ方向のせん断応力、ひびわれ直角方向の圧縮応力)も増大する。梁の破壊形式は、せん断圧縮破壊であったが、これは、最大曲げモ-メント区間の圧縮部のコンクリ-トの圧壊が原因てあることが有限要素解析でも明らかになった。有限要素解析によるせん断ひびわれでの変位は、レ-ザ-スペックル法により測定された変位と概ね一致していた。有限要素解析に於て仮定するひびわれでの力の伝達モデル、付着モデルは、ともにせん断ひびわれでの変位に大きく影響を与えるが、梁の破壊荷重には小さな影響しか与えない。これは、ひびわれで伝達される応力の大きさがその付近のコンクリ-ト中を流れる圧縮応力の大きさより小さく、せん断スパン内のコンクリ-トの応力の流れに大きな影響を与えていないことによるものと考えられた。
(2)現在、せん断補強鉄筋の付着性状をパラメ-タとした梁の曲げせん断試験を終えたところであり、繰り返し載荷時の梁のせん断抵抗機構を、レ-ザ-スペックル法を用いたせん断ひびわれ変位、コンクリ-トひずみの測定を通じて解析しているところである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tamon Ueda Heru Darjudi Eko Putro: "Prediction of Shar Strength of Prestressed Concrete Beams without Shear Reinforcement by Finite Element Analysis" Proceedings,IABSE Colloguium on“Structural Concrete". (1991)

  • [文献書誌] Tamon Ueda Permsak Toonsakool: "A Study on Shear Strength of Reinforced Concrete Beams without Shear Reinforcement" Proceedigns of the Third East AsiaーPacific Conference on Structural Engineering & Construction SHANGHAI. (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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