1.コンクリ-トブロック舗装を、独立したセグメントからなる2次元多層構造にモデル化し、2次元光弾性実験により荷重伝達機構を明らかにした。1層と2層目の間にサンドクッションに相当する中間層を挿入することにより、この層が極めて高い応力集中低減効果を有することを示した。また荷重載荷位置を単独のブロックモデル上とブロック噛み合わせ部上に設定し、後者の場合インタ-ロッキング効果が高いことを示し、ブロック間の荷重伝達機能の発現の原因を明らかにした。 2.2次元光弾性モデルを利用し、表層と路盤間のひずみの差を測定することにより、コンクリ-ブロック舗装は、いわゆる非付着型オ-バ-レイと同様に挙動することを明らかにした。 3.実験室内のピットにおいて、ブロック形状(ストレ-トシステム、トップシステム)、パタ-ン(ストレッチャ-ボンド、ヘリンボンボンド)ついて載荷試験を行い、感圧紙の使用によりコンクリ-トブロック舗装の路盤上での鉛直応力分布を連続的に測定した。これにより得られた測定値から最大応力について等圧線を描きトップシステムが載荷位置周辺への応力集中の度合いが高いこと、ストレッチャ-ボンドがブロックの長手方向に広く応力の分散がみられることなどコンクリ-トブロック舗装の荷重分散特性を示した。 4.車道に用いられたコンクリ-トブロック舗装において、上述の感圧紙による応力測定、FWD試験など各種試験を行い、実際の舗装において大型車が載荷された場合の挙動を調査した。 5.これまでの試験で得られた路盤上の応力値、表面たわみを基に、多層構造理論解析を行い、舗装構造を構成する各層の物理定数を決定し、この値から舗装設計において最も重要な要因となる等値換算係数を求めた。
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