本年度は、主に次の課題を中心にして研究を行った。 イ.都市高速道路を対象にしたシミュレ-ションモデルによる混雑料金の算定 ロ.ロ-ドプライシングによる自動車交通量抑制策に対する事業所と市民の評価意識分析 得られた主な研究成果は次の通りである。 1.都市高速道路を対象にしたシミュレ-ションモデルによる混雑料金の算定 都市高速道路として、阪神高速道路を対象に都心部に向かう自動車の流れを表現するシミュレ-ションモデルを開発、改良を行った。このモデルを使って現実の混雑時の交通を対象に、いくつかの時間価値のケ-スに応じて混雑料金を算定した。 2.ロ-ドプライシングによる自動車交通量抑制策に対する事業所と市民の評価意識分析 (1)事業所の評価意識分析 1989年に実施した事業所アンケ-ト調査デ-タを基にした、詳細分析を本研究課題内で行った。その結果、阪神高速道路に対する混雑対策としてのロ-ドプライシングは、都心部全体を対象とした場合に比べて、賛成意識が少ないことがわかった。また、この意識の差異に対する要因分析も行った。 (2)市民の評価意識分析 1990年に大阪市内の住民を対象にしたロ-ドプライシング政策に関する意識調査を実施した。現在、大まかな集計分析を終えたところである。引き続いて次年度詳細分析を実施する。
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