研究概要 |
1.最近、一般廃棄物最終処分場で浸出汚水中のカルシウムが問題となっている。本研究ではカルシウム濃度1.2から14.1mol・m^<ー3>までの原水の軟化処理を種晶に高炉スラグを用いたペレット流動床法により行った。軟化処理の薬剤には水酸化ナトリウムと炭酸水素ナトリウムを用いた。晶析反応は即時に完結し、最初のサンプリング位置でカルシウム濃度は最終濃度まで低下した。カルシウムの除去率は49%から60%であった。濁度は30以下で、pHは7.3から8.0の範囲であった。流動床内は完全混合とみなせたので、次の簡易特性モデル式を適用することができた。 CoーC=Ko・C・θ Co:原水カルシウム濃度[mol・m^<ー3>]C:処理水カルシウム濃度[mol・m^<ー3>]θ:滞留時間[h] Ko:カルシウム除去速度定数[h^<ー1>] 2.晶析軟化法による埋立地浸出水の処理を検討した。浸出水中のフミン酸,有機物,アンモニアは軟化処理で濃度が低減した。下水汚泥から成型された軽量骨材および溶融スラグは種晶として利用することができた。バッチ実験により総硬度除去速度形式を2次式と決定した。速度定数への温度の影響は小さくまた,pHに関して0.6乗に比例して速度定数は増加した。
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