研究課題/領域番号 |
02650410
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
笠井 芳夫 日本大学, 生産工学部, 教授 (00058869)
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研究分担者 |
湯浅 昇 日本大学, 生産工学部, 助手 (00230607)
小井戸 純司 日本大学, 生産工学部, 専任講師 (10096810)
松井 勇 日本大学, 生産工学部, 助教授 (00059982)
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キーワード | コンクリ-ト / 含水率 / 埋め込み式含水率測定素子 / 電気抵抗 / セラミック素子 / 静電容量 |
研究概要 |
埋め込みセラミック素子を用いたコンクリ-トの含水率測定方法の開発を目的として行った当該年度の研究実績は以下のようである。 1.セラミック素子の選定:平成2年度の実験及び当該年度に追加して行った実験を整理・検討した結果、使用する素子をD社製、吸水率20%、10φ×5mmの形状のものとした。 2.測定週波数:周囲の電気機器の影響を受けにくい1kHzとした。 3.素子の前処理:埋め込み直後の素子の電気低抗・静電容量の変化を検討し、安定した挙動を示した気乾状態で埋め込むこととした。 4.コンクリ-トの乾燥・吸水に伴う素子の電気抵抗・静電容量の追従性:コンクリ-トの乾燥及び吸水による含水状態の変化に対し、電気抵抗、静電容量は敏感に変化し、測定域も広いことを示した。 5.測定温度が電気抵抗・静電容量に及ぼす影響の検討:電気抵抗の温度による変化は見かけ上、Arrheniusの式の形で表せられ、計算により測定値の補正が可能なことを示した。また、静電容量の変化は、このような規則性は認められなかったが、測定温度による変化を無視できないことを示した。 6.他の含水率測定方法との比較:北海道大学式電極法(鎌田博士考案)、K社製挿入型電極による方法とコンクリ-トにより乾燥及び吸水過程について比較した。 7.キャリブレ-ションカ-ブの作成:モルタルによりキャリブレ-ションカ-ブを作成し、測定した電気低抗、静電容量を用い、含水率の推定が可能であることを示した。また、このキャリブレ-ションカ-ブは、調合が異なっても使用できそうであることを示した。
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