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1991 年度 実績報告書

構造物の地震時浮き上がりに関する基礎的実験研究

研究課題

研究課題/領域番号 02650411
研究機関明治大学

研究代表者

洪 忠憙  明治大学, 理工学部, 教授 (10061904)

研究分担者 荒川 利治  明治大学, 理工学部, 助手 (80159491)
キーワード振動実験 / コンピュ-タ・シミュレ-ション / 浮き上がり振動 / 非線形振動 / 自由振動 / 地震応答
研究概要

本研究では、浮き上がりを考慮した構造物の振動性状と地震応答について、3層構造の試験体を製作し、実験(自由振動、正弦波入力、および地震応答)を行い、その実相を把握すると同時にシミュレ-ション解析を行った。これまでに研究で得られた知見を以下に示す。
1.自由振動実験では、加速度、変位の時刻歴波形を実測し、浮き上がり状態から、ロッキング振動状態に移行する過程を詳細に追跡した。特に、浮き上がり振動時の周期が変調して、次第にロッキング周期に収斂すること、浮き上がり振動時に大きな減衰性を有することが注目される。
2.正弦波入力実験では、応答加速度の共振曲線、およびその変形モ-ドを中心に検討した。入力加速度を増大して、浮き上がり状態に達すると、応答加速度倍率は急激に低下し、浮き上がりによる非線形性が顕著に表れた。また、変形モ-ドに関しては、浮き上がり時に急激に増大する変位が、特に1次モ-ドの成分に依存している。
3.地振動入力実験では、硬質地盤を代表するEl Centro NS(1940:Imperial地震)、および長周期成分の卓越する東北大学NS(1978:宮城県沖地震)、の2波を中心に検討した。予想通り、各応答値は、東北大学波が若干大きめの値を示したが、地震応答の全体的な傾向は類似したものとなった。El Centro波の実録加速度値(342gal)で、浮き上がりは顕著に表れる。この浮き上ガりの現象により、加速度振幅は頭打ちとなり、応答倍率は低下し、強い非線形性が認められた。なお、上下動による影響を東北大学波で検討したが、特に明確な差異は認められなかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 洪 忠憙: "建物の浮き上がり・ロッキング変形に関する振動実験" 日本建築学会学術講演梗概集. (1992)

  • [文献書誌] 洪 忠憙,荒川 利治: "基礎部の非線形挙動を考慮した構造物の振動性状" 日本建築学会 構造工学論文集. 39ーB. (1993)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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