研究概要 |
1.産業連関表の基本表(406部門)から逆行列を作成し、最終需要を与えれば、究極的な国内生産額が計算できるプログラムを作成した。同時に購入者価格から生産者価格を差し引いたマ-ジン、流通経費(運輸)を振り分けられるようにした。 2.実際の建物見積書(中規模RC造、S造、SRC造、大規模S造2例)から最終需要額を算出し、レオンチェフ逆行列に入力した。見積書から最終需要額を求めるには標準歩掛かり表を利用し、各産業に需要として振り向けられる金額と人件費等、付加価値となる金額に分類した。逆行列を計算して、究極的な国内生産額を求めた。 3.究極的な各産業の国内生産額から、国内で消費される鉄鉱石、石灰石、エネルギ-資源(原油、石炭、ガス等)、木材等の原料を算出し、建物1m^2当りの原単位として、建設に伴う必要資源量を算出した。 4.各産業部門の汚染物質発生量原単位に関する資料を収集し、産業連関表に適用できるように整理した。汚染発生量の項目は大気汚染としてSOx,NOx、媒塵、CO_2、水質汚染としてはBOD,COD、SS等多数、産業廃棄物として燃えがら、汚でい等17種である。 5.建設に伴う廃棄系に関する量を算出したところ、建物1m^2当り、原料として1〜1.1t消費し、エネルギ-は3.2〜3.9Gcal消費することがわかった。廃棄系としてはCO_2、1.4〜1.7t、産業廃棄物は320〜380kg、大気汚染物質は2.7kg、排水汚染は5kg排水することがわかった。
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