研究概要 |
最終年度においては次の成果が得られた. 1.溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC)は電解質として,K_2CO_3-Li_2Co_3-リチウムアルミネートの混合物が用いられているが,これは米国の研究機関でR&Dが成されたものである.(現在,我国では1000kW級のセルスタックが開発されている.)筆者は,電解質としてNa_2Co_3-K_2CO_3(750℃)が,前者と比較し利点があるものと考え,これらの浴中での酸素の還元反応の電気化学的パラメータを検討してきた.これらの結果は近く投稿予定である. 2.Na_2CO_3-K_2CO_3におけるAu部分浸せき電極における酸素の還元反応のコンピュータシュミレーションによる検討を行った.("93年日米電気化学大会で発表予定である.) 3.筆者はNi-ポリマー複合電着膜を酸化することにより得たNi酸化物粒子が0.01μ〜数μの範囲の開気孔を有し,各々のサイズの孔の体積率が制御できることを初めて示した.この研究成果は今後,多孔質電極を作製し,電気化学的測定を行い,MCFCへの組み込まで行う予定である.(電気化学,コミュニケーション掲載予定,JACS投稿準備中)
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