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1990 年度 実績報告書

メカニカルアロイング法による高活性触媒の調製

研究課題

研究課題/領域番号 02650571
研究機関岩手大学

研究代表者

森 誠之  岩手大学, 工学部, 教授 (60091758)

キーワードメカノケミストリ- / メカニカルアロイング / 触媒 / シクロヘキセン / FischerーTropsch合成 / 構造敏感性
研究概要

1.シクロヘキセンの脱水素反応 ガラス製ミルにニッケル粉末0.5gを充填し、ヘリウム雰囲気下で粉砕することにより活性化すると、シクロヘキセンの脱水素反応が室温で起こるほど高い触媒が得られることが明らかになった。ニッケルに鉄を加えることにより触媒活性が向上した。鉄とニッケルの比率を変えたところ、ニッケルの比率が50%以上の時高い活性を示した。この触媒についてX線回折法で分析したが、合金の生成は認められなかった。また、鉄粉の代わりにアルミナ粉末を加えて粉砕しても、ニッケルー鉄の場合と同様の活性を得ることができた。これらの結果は、鉄は粉砕助剤としての役割をしたものと考えられる。ニッケルを粉砕しメカノケミカルに活性化した後、適当な気体に接触させてから触媒反応を行い、気体の被毒効果を検討した。その結果、酸素、一酸化炭素など金属と結合しやすい気体の被毒効果が高かった。以上、この反応に対するメカノケミカル効果は、粉砕による金属新生面の生成にあると結論した。次年度は合金の触媒活性について検討したい。
2.新振動ミルの粉砕効率 粉砕効率を向上させるため、ステンレス鋼製の新しい振動ミルを設計製作した。設計に際し特に注意した点は、雰囲気および温度が制御できかつ十分な粉砕効率が得られることである。アルミニウムーマグネシウムおよびアルミニウムー鉄の二元系を選んで、粉砕効率を検討した。その結果、いずれの系も3時間以上粉砕すると無定形化するほど十分粉砕されることがX線解折の結果わかった。また、粉砕助剤としてアルミナ粉を添加することにより、粉砕時間は半分に短縮できた。しかし、新たなX線回折ピ-クは認められず、合金生成を確認するに至らなかった。次年度は本振動ミルを用いてFischerーTropsch合成を試みる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Shigeyuki Mori: "Catalytic Activity of Fresh Metal Surfaces Formed by Scratching" Review Solid State Science.

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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