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1990 年度 実績報告書

含フッ素強酸を利用する有機フッ素化合物の新規合成

研究課題

研究課題/領域番号 02650596
研究機関北海道大学

研究代表者

米田 徳彦  北海道大学, 工学部, 助教授 (50001219)

キーワードフッ化水素ー塩基溶液 / ジアゾ化・脱ジアゾフッ素化反応 / Pーフルオロフェノ-ル / アリ-ルトリフラ-ト / トリフルオロメタンスルホン酸 / ベンゾキノン / キノンジアザイド
研究概要

当研究室におけるここ数年来の研究、即ちフッ化水素(HF)ー塩基溶液を用いる芳香族アミン類の一段法ジアゾ化・脱ジアゾフッ素化反応に関する知見を基に、生理活性物質等の合成中間体として有用なpーフルオロフェノ-ル(PFP)類のpーアミノフェノ-ル(PAP)類からの合成につき検討した。その結果、PFP収率はジアゾ化温度、ピリジンーHFモル分率および脱ジアゾ化温度の影響を強く受けた。HFモル分率0.9以上かつ脱ジアゾ化温度100℃以下の条件ではベンゾキノンが生成し、脱ジアゾ化温度120℃以上ではじめてPFPが生成する。最適条件:ジアゾ化温度,ー50℃;HFモル分率,0.84;脱ジアゾ化条件,140℃,1hでpーフルオロフェノ-ルが70%の高収率で生成した。これに対しカルボキシ基をもつPAPはHFモル分率0.8以上かつ脱ジアゾ化温度100℃以下の条件ではでキノンジアザイドを与え、140℃の反応では対応するカルボキシPFPを90%の高収率で与えた。これらの結果はフルオロ芳香族化合物合成法として従来から用いられている芳香族ジアゾニウムフルオロボラ-ト塩の分解(バルツ・シ-マン反応)では合成が困難なPEPが効率よく得られることを示すものとして学会等に於て注目を集めた。
一方、トリフラ-ト基(ーOSO_2CF_3)は優れた脱離基であることから有機合成上有用な置換基である。これまでアリ-ルトリフラ-トはOH基から合成されているが、アミノ基からの合成については知られていない。そこでアミノ基のトリフラ-ト基への変換を試みた。まずはじめに、アリ-ルジアゾニウムテトラフルオロボレ-ト塩を含フッ素強酸であるトリフルオロメタンスルホン酸中で熱分解したところ良好な収率で対応するアリ-ルトリフラ-トが得られた。今後さらに芳香族アミノ類からの一般法アリ-ルトリフラ-ト合成、新規アリ-ルジアゾニウムトリフラ-ト塩合成について検討する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Fukuhara: "Preparation of pーFluorophenols from pーAminophenols:Diazotization and Fluorodediazoniation in PyridineーHF" J.Fluorine Chem.

  • [文献書誌] N.Yoneda: "A Facile Preparation of Aryl Trifrates.Decomposition of Arenediazonium Tetrafluoroborate Salts in Trifluoromethanslufonic Acid" Chem.Lett.459-460 (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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