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1990 年度 実績報告書

開環閉環交互共重合反応の開拓

研究課題

研究課題/領域番号 02650658
研究機関東北大学

研究代表者

正田 晋一郎  東北大学, 工学部, 講師 (10143364)

研究分担者 宇山 浩  東北大学, 工学部, 助手 (70203594)
キーワード機能性高分子 / 酸化還元交互共重合 / 開環閉環交互共重合 / 開環性モノマ- / 閉環性モノマ- / エチレンフェニルホスホナイト / ムコン酸 / グルタルアルデヒド
研究概要

機能性高分子を設計、合成する際、従来の高分子合成反応を用いるだけでは生成ポリマ-の化学構造におのずと限界がある。従って新しい機能を備えた高分子を設計、合成していくためには、従来とは異なる観点から高分子合成を見直す必要がある。本研究の目的は最近我々が開発した「酸化還元交互共重合」の一環として今までの高分子合成にない新しい概念として「開環閉環交互共重合」を開拓し、従来法では得られなかった新規ポリマ-を合成し、新たな機能性高分子へと結び付けることである。まず、開環性モノマ-として3価リン化合物であるエチレンフェニルホスホナイトを設計、合成しDMF中、100℃で当モル量のムコン酸(閉環性モノマ-)と混合、加熱したところエチレンホスホナイト開環と同時にムコン酸の開環を伴って重合が進行し、5価リンユニットと5員環ラクトンを主鎖に持つ、新規含リンポリマ-が高収率で得られることを見いだした。また、閉環性モノマ-としてアルデヒド基を二つ持つグルタルアルデヒドを用い、同様に環状ホスホナイトとの反応を試みたところ、この場合も予期したように環状ホスホナイトの開環とグルタルアルデヒドの閉環が同時に起こり、主鎖に5価リンユニットと環状アセタ-ル構造を有する新しいポリマ-が生成することがわかった。また、これらの重合反応におけるモデル反応として、非開環性のホスホナイトを用いて反応を行うことにより生成ポリマ-構造の証明を行った。さらに、反応中間体の構造決定、反応速度論解析を行い、本重合反応の機構を明らかにすることができた。ここで開発した共重合反応は二種のモノマ-の開環と閉環が同時に起こる共重合の初めての例である。今後、より高重合度の生成物を得るための反応条件を詳細に検討すると同時に、生成新規含リンポリマ-の性質について検討していく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] S.Kobayashi: "RingーOpeningーClosing Alternating Copolymerization of 2ーPhenyIー1、3、2ーdioxaphospholane with Muconic Acid" Macromolecules. 23. 3541-3543 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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