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1990 年度 実績報告書

メカノケミカル重合反応による無機物ー有機高分子複合材料の製造

研究課題

研究課題/領域番号 02650675
研究機関山形大学

研究代表者

本間 寅二郎  山形大学, 工学部, 教授 (70091840)

研究分担者 長谷川 政裕  山形大学, 工学部, 助教授 (50007209)
キーワードメカノケミカル反応 / ラジカル重合 / 複合材料 / 振動ボ-ルミル粉砕 / ESR
研究概要

本研究は,粉砕により無機固体表面に生成される重合活性なラジカルを利用してビニルモノマ-の重合を試み,これまで複合材料で最も大きな問題であった界面の親和性を大幅に改善できる新しい複合材料製造プロセスの開発に関するものである。そこで本研究では,粉砕によって生ずる無機固体表面のメカノラジカルおよび重合反応に対するその反応性を調査すると共に粉砕速度と重合速度の関係を検討した。
実験試料には天然の石英を,反応器には窒化ケイ素製のポットおよびボ-ルを,粉砕機は振動ボ-ルミルを用いて2通りの方法で行った。すなわち,石英表面に生ずるラジカルの測定のための乾式粉砕とビニルモノマ-溶媒中で石英の湿式粉砕である。以下に新たに得られた主な結果を示す。1)石英の乾式粉砕時におけるラジカル濃度は,粉砕時間と共に増加するが,生成された固体表面積当りのラジカル濃度はほぼ一定である。2)粉砕された石英表面のラジカルには,3種類のラジカルが存在し,重合反応に対してはE'センタ-のラジカルが活性を示すと思われる。3)ビニルモノマ-溶媒中での石英の粉砕実験では,明らかに石英の生成表面積と重合率との間には一定の比例関係が存在する。4)種々の条件で得られたポリマ-と石英からなる複合粉体は,ポリマ-量が多い場合には粉体はほぼポリマ-で被覆される。また,わずかなポリマ-量でも粉体表面は親水性から疎水性へと改質される。5)ソックスレ-抽出によりポリマ-と粉体との親和性を実験的に検討した結果,明らかにポリマ-と粉体との接着力は強固になる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 長谷川 政裕: "メカノケミカル重合反応による無機微粉体の表面改質" 化学工学論文集.

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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