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1990 年度 実績報告書

高速循環流動層を利用した多成分粉体造粒法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 02650677
研究機関東京大学

研究代表者

山崎 量平  東京大学, 工学部, 助教授 (10023277)

キーワード高速循環流動層 / 多成分粉体 / 造粒 / 規則混合物
研究概要

塔径80mm、高さ3.5mのライザを有する高速循環流動層装置を用いて多成分粉体の造粒を行なった。以下にその結果を述べるが、装置製作に多大の時間を要したため実験条件は当初の計画より制限されている。
(1)実験条件:粉体としてはガラスビ-ズ(平均粒径:88μm、密度:2500kg/m^3)とアルミナ粒子(平均粒径:120μm、密度:3940kg/m^3)とを重量比1:1で混合したものを用いた。尚、試料粉体の仕込み量は15kgとした。また、バインダ液には0.2wt%のメチルセルロ-ス水溶液を用い、その噴霧速度は41/hrで一定とした。また、流動化ガスには200℃程度に加熱した空気を用いた。
(2)結果:本実験操作条件(空気流速:2.7〜5.4m/s、粒子循環速度:10〜63kg/m^2・s)下では、造粒中、クロッギングなどを起こさず、安定な運転ができ、空気流速、粒子循環速度に無関係に分布巾の狭い平均粒径130μmの造粒物が得られた。また、顕微境観察により、これら造粒物のほとんどは数個の原料粒子よりなることがわかった。さらに、造粒物の密度測定により、造粒物内成分粒子の組成は仕込み粉体の組成50%にほぼ一致した。このことは各造粒物は成分粒子の規則混合物であることを示している。また造粒物内の水分量をカ-ルフィッシャ水分計で測定した結果、乾燥が十分に行なわれていることがわかった。
以上のように高速循環流動層を用いる本造粒法は、粒径・密度の異なる多成分粒体の規則混合物を得るのに有効な方法であることが明かとなった。今後は粉体の粒径、密度、スプレ-液滴径、スプレ-供給速度が造粒物の粒径、造粒物収率に及ぼす影響を実験的に検討し、さらに、この結果に基いて造粒機構を解明することにより本法の工業化の可能性を検討する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 山崎 量平: "Granulation of MultiーComponent Powdery Mixture in a Fast Fluidized Bed" Journal of Chemical Engineering Japan. 25. (1992)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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