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1991 年度 実績報告書

作物の根系の計量形態学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 02660012
研究機関名古屋大学

研究代表者

巽 二郎  名古屋大学, 農学部, 助教授 (00163486)

研究分担者 吉田 重方  名古屋大学, 農学部, 教授 (20023450)
キーワード根系 / 形態学 / フラクタル / デ-タベ-ス
研究概要

本研究は,1.根系デ-タ採取の効率的なシステムの開発,根系像の有機的記録/蓄積を計るための根系デ-タベ-スの構築:2,根系形態の定量的解析を,コンピュ-タを用いて能率的に進めるための,根系形態を記述,解析するためのモデルの開発の二点に焦点をあてながら,種としてマメ科作物の根系構造の持つ,基本的な性格ならびに根系発達の一般的法則性を計量形態学的に明らかにしようとした.その結果,
1.個人あるいは研究室レベルでの使用に適した,安価でしかも高性能な,根系像イメ-ジ入力/解析システムを開発した.このシステムは通常の根系像の画像解析に十分な能力を持ち,また光磁気ディスクの採用により,小規模な画像デ-タベ-スとしても実用的に使用しうることが示された.
2.数種のマメ科作物の根系形態の解析の結果,これらの根系が比較的広いスケ-ル範囲にわたってフラクタル構造であることが示された.
3.根系形態のフラクタル次元と,根系生長の主要なパラメ-タである根長および根端数との関係を調べた結果,フラクタル次元はこれら2つのパラメ-タと密接な正の相関を持つことが示された.分枝数を反映する根端数とフラクタル次元(D)との相関は,根長とDとの相関と比較してやや低いことから,Dで示される形態的指数は根系の分枝の密度だけでなく,根長密度や根径分布特性をも一定程度含むものと考えられた.
4.以上のことから,フラクタルモデルは根系の形態構造を定量的に取り扱ううえで有力な解析法であることが示された.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Tatsumi,J.: "Fractal analysis of plant root systems." Annals of Botany. 64. 499-503 (1989)

  • [文献書誌] 巽 二郎: "根系画像デ-タベ-スに関する研究 I.パ-ソナルコンピュ-タによるシステムの構築" 日作東海支部報. 112. 25-26 (1991)

  • [文献書誌] 巽 二郎: "マメ科作物の根系形態のフラクタル解析" 日本作物学会記事. 61(別1). (1992)

  • [文献書誌] Tatsumi,J.: "Fractal propaties of the root system of soybean." Japanese Jour Crop Science. 62. (1993)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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