研究概要 |
1.1991年2月20日現在で,158科1427種2863点の種子を収集し,保存している。このうち雑草と人里植物に含まれる種は90科665種1731点であり,この研究目標である日本産雑草種の大部分の種類の種子を収集することができた。 2.休眠覚醒の方法についても低温処理により休眠覚醒できる種がかなり多いことがわかってきた。 3.種子の形態に非常にはっきりした変異を持つ種があることが次々にわかってきた。このことについては本年度実体顕微鏡を購入することにより,より興味のある結果が得られることが確実である。 4.雑草の種子重量に関しては今まで一部の種についてしか発表されていなかったが,この研究により日本産雑草の大部分の種子の重量について明らかになりつつある。 5.種子の稔実率が非常に小さい種が多年生植物の中にかなりあることが分かったが,これらの植物は栽培するなどしてより確実に種子を収集しなければならない。水生植物の種子は収集が困難なだけではなく,保存方法も新しく考え出す必要がある。 6.補助金により購入した自動種子精選機は多くの種の種子の選別に非常に役に立っている。オ-トデシケ-タ-により種子の乾燥と一時的な保存を確実に行え,すベてのデ-タは購入したハ-ドディスクユニットに保存され,効率よく作業が進行している。
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