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1991 年度 実績報告書

トマトの夜間における生育と窒素吸収

研究課題

研究課題/領域番号 02660033
研究機関岡山大学

研究代表者

桝田 正治  岡山大学, 農学部, 教授 (90026617)

キーワードトマト / 栄養生理 / クロロシス / 夜の生育
研究概要

人工気象器(1万8千ルックス)を用いて24時間を一サイクルとし,トマトの暗期に対する生育反応を調査した。
1.トマトの生育は4時間暗期一20時間明期で最も良く,連続照明下では,既に10日目頃から葉の裏側にアントシアンが生成し紫色を呈するようになった。20日目頃より葉のクロロシスが激しくなり,下位節ではネクロシスとなる葉も出現した。単位新鮮重当りの葉のクロロフィル含量は連続照明で著しく低く,1時間暗期挿入の約60%となった。1時間の暗期が挿入されると,クロロフィル含量は暗期8時間のそれと同程度にまで回復した。
2.茎葉の全炭素と全窒素の含有率は連続照明で若干高まり,リン,カリおよびマグネシウムは日長による一定の傾向は示さなかった。しかし,カルシウムは連続照明と1時間暗期で著しく低下し,4〜8時間暗期の約70%となった。また,鉄は連続照明で1〜4時間暗期と差がなかったが,亜鉛は低く1〜8時間暗期の約60%となった。
3.葉のクロロシス及びネクロシスが,どの成分の欠乏によって生じているかを知るため葉分析を行ったところ,連続照明で低下する成分はカルシウムとマグネシウムであった。特に,カルシウム含有率は8時間暗期の約40%と著しく低かった。鉄,亜鉛の含量には大きな差は認められなかった。
以上の結果より,夜(暗期)がないとカルシウムとマグネシウムの葉での含有率が低下し,クロロシス及びネクロシスの発現に到るものと推察された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 桝田 正治: "トマト木部いっ泌液における無機成分濃度の日変化及びその濃度に及ぼす光照度と苗齢の影響" 園芸学会雑誌.

  • [文献書誌] 桝田 正治: "トマトの栄養特性に関する研究(第3報)木部いっ泌液の無機成分濃度の日周期性" 園芸学会雑誌(別1). 60. 300-301 (1991)

  • [文献書誌] 桝田 正治: "トマトの栄養特性に関する研究(第4報)昼夜間における窒素( ^<15>N)の果実への流入" 園芸学会雑誌(別1). 61. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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