• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1991 年度 実績報告書

非放射性核酸プロ-ブを用いたPotyvirusグル-プウイルスの特異的検出

研究課題

研究課題/領域番号 02660043
研究機関宇都宮大学

研究代表者

夏秋 知英  宇都宮大学, 農学部, 助教授 (10134264)

研究分担者 奥田 誠一  宇都宮大学, 農学部, 助教授 (90091941)
キーワード非放射性プロ-ブ / Potyvirusグル-プ / クロ-バ葉脈黄化ウイルス / カブモザイクウイルス / ウエスタンブロット法 / 系統判別
研究概要

Potyvirusグル-プウイルスは,植物ウイルスの中で最も大きなグル-プで,個別のウイルス・系統は数百種にものぼり,その判別は極めて難しい。そこで本研究では,Potyvirusグル-プウイルス・系統を特異的に判別するための非放射性核酸プロ-ブの作製を最終目標として,各種実験を行なった。平成3年度はPotyvirusとしてインゲンマメつる枯病病原ウイルス(クロ-バ葉脈黄化ウイルス:CYVV)とカブモザイクウイルス(TuMV)を取り上げた。まず,CYVVはインゲンマメ黄斑モザイクウイルス(BYMV)のえそ系との判別が宿主範囲では難しかったが,ウエスタンブロット法により容易に区別できることが明らかとなった。また,CYVVのRNAを抽出し,cDNAを合成してクロ-ニングを行なったところ,多数の組換え体が得られた。さらにベクタ-のPUC19とcDNAを含む組換え体を抗血清を用いて検査したところ,外被タンパク質を含む融合タンパク質を産生している組換え体が数個体得られた。現在,これらのクロ-ンを用いてCYVVの塩基配列について検討中である。次にTuMVについては,ダイコンに感染するがキャベツに感染しないダイコン系と,ダイコンには感染しないがキャベツに感染するキャベツ系の2系統を分離し,性状比較を行なった。その結果,両系統は汁液接種試験では判別宿主により区別できるが,抗血清を用いたウエスタンブロット法では区別できないことが判明した。両方の系統が混在すると,お互いに助けあってダイコンにもキヤベツにも感染できるようになったことから,両系統の宿主範囲の差は細胞間移行に関与する遺伝子の差によるものと考えられた。現在,両系統のRNAのcDNAの合成は終了し,塩基配列について検討中である。さらに,両系統の封入体に対する抗血清も作製中である。フォトビオチン標識プロ-ブによる検出法は確立された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 佐野 博,夏秋 知英,奥田 誠一,寺中 理明: "フォトビオチンプロ-ブを用いてのカブモザイクウイルスRNAのクロ-ニング" 日本植物病理学会報. 56. 100 (1990)

  • [文献書誌] 長谷川 睦己,梶 和彦,夏秋 啓子,夏秋 知英,奥田 誠一,寺中 理明: "福島県で発生したインゲンマメつる枯病" 日本植物病理学会報. 57. 72 (1991)

  • [文献書誌] 長谷川 睦己,夏秋 英知,奥田 誠一,寺中 理明: "インゲンマメつる枯病病原clover yellow vein virus RNAのクロ-ニング" 日本植物病理学会報. 57. 126 (1991)

  • [文献書誌] 奥田 誠一,長谷川 睦己,夏秋 知英,梶 和彦,夏秋 啓子,寺中 理明: "福島県で発生したインゲンマメつる枯病の病原ウイルス(クロ-バ葉脈黄化ウイルス)について" 日本植物病理学会報. 58. (1992)

URL: 

公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi