研究概要 |
根粒菌よりのNADPーmalic enzymeの精製とクロ-ニングにむけてのアミノ酸配列決点 NADPーmalic enzyme精製のためにジャ-ファ-メンタ-を当初利用したが、根粒菌の増殖速度が遅いためコンタミナ-ションが発生し易かった。この為、ガラス瓶を培養器に使用し、培地にもリンゴ酸を加えた。 酵素精製はすでに報告した方法を改良し、高性能タイプのヒドロキシアパタイトカラムを使用した。その後、調製用等電点電気泳動を除いても精製度に影響しないことがわかった。最終標品はSDSーPAGE,IEF的に均一であった。 昨年度は酵素の精製度が完全ではなかったので精製酵素を更にSDSーPAGEにより分離し、PVDF膜にブロッティング後、10ー30ug相当量を気相シ-クエンサ-でNー末端アミノ酸解析した。一応の配列情報がえられたが、効率が良くなかったので、酵素タンパクをプロテア-ゼ処理してより使用し易い領域を探すこととした。プロテア-ゼ処理は以下のように行った。精製酵素30mg相当を凍結乾燥し、8M Urea溶液とともに37Cで30分間インキュベ-トした。溶液に緩衝液を追加してUrea濃度を落とし、逆相カラムを用い水ーアセトニトリル系でグラジェント溶出を行った。 比較的量が多いと考えられたピ-ク1,2,3をA.B.I.社気相シ-クエンサ-にかけアミノ酸配列を測定した。ピ-クI(GーIーGーPーIーQーAーVーSーLー)は10、ピ-ク2(SーAーPーSーIーPーGー)は7,ピ-ク3(AーDーGーYーGーVー)は6アミノ酸と部分的配列が判明した。 現在これらの合成DNAプロ-ブを作成するとともに、更に多量の酵素を精製し、プロテア-ゼ処理後アミノ酸配列分析を行う予定である。
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