根粒菌よりのNADPーmalic enzyme遺伝子のクロ-ニング 根粒菌Bradyrhizobium japonicum A1017のエネルギ-代謝の鍵酵素がmalic enzymeである事を確認し、酵素精製法を確立した。精製酵素をSDSーPAGEにより分離しPVDF膜にブロッティング後、10ー30μg相当量を気相シ-クエンサ-でNー末端アミノ酸解析したが、効率が良くなかったので、Lys結合型固相法に切り替えた。その結果Nー末端から約20のアミノ酸配列が確認できた。酵素タンパクをin situカルボキシメチル化処理後、プロテア-ゼ処理し生成したペプチドを固相法でNー末端アミノ酸解析した結果からも約10アミノ酸の配列が判明した。この結果から17から32merの4合成DNAプロ-ブを調製し、根粒菌Bradyrhizobium japonicum A1017染色体DNAから作成したλsapIIゲノミックライブラリ-を選択した。その結果、2種のDNAプロ-ブにポジティブなmalic enzyme遺伝子を含んでいると思われるクロ-ンを得、クロ-ニングに成功したと思われる結果を得た。 共生特異的遺伝子群の探索 植物側に共生特異的反応をおこさせるシグナル分子は、直接、間接に根粒菌にも特異的反応、細胞分化を引き起こす可能がある。その分子的機構を解明するために、まずよく知られている共生特異的遺伝子nodー35の発現を検索し、その結果、登熟中の種子にもnodー35遺伝子が発現していることを確認した。
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