表記の課題を検討するため青森県の山間地の不耕起造成試験地で造成前後の調査分析を行い、下記の結果を得た。(1)造成前後の中型土壌動物相の推移:造成直前のトビムシおよびダニ目は10^4匹/m^2前後であったが、造成直後には10^3匹/m^2前後、とくに木片の多い地点ではほとんど認められなくなった。しかし、造成3か月後の10月には造成直後よりは僅かに増加した。また、ダニ目の割合は造成前の粗腐植層では50%前後、表層土壌では20%前後であったが、造成直後には50%前後に増加した。(2)造成前後の土壌微生物相の推移:造成前の細菌、放線菌および糸状菌の菌数は乾土1gあたりの対数では各6、6および4のオ-ダ-であった。造成直後には、これらの菌数はいずれの菌種でも1づつ増加したが、木片の多い区では少ない区に比べて1前後小さくなった。(3)造成後の土壌微生物相の季節的推移:細菌および放線菌は10^7〜8、糸状菌は10^5〜6、セルロ-ス分解菌は10^6〜7g/乾土の範囲で5月から10月まで漸増した。セルロ-ス分解菌は破砕木片のない草地より僅かに多かった。(4)セルロ-スの分解過程における各菌数および微生物バイオマスCの推移:現地および恒音恒湿室内の土壌に埋設したベンチコ-トシ-トは50〜60日後にはほとんど分解し、その分解速度は20〜30日後および40〜50日後の二つの時期が大きかった。細菌、放線菌、糸状菌および微生物バイオマスCはこれらの時期に増加したが、セルロ-ス分解菌は20〜30日後のみ増加し、40〜50日後はむしろ減少した。(5)土壌動物相の生態型の特徴:ダニ目は10^4〜5、トビムシ目は10^3〜5、およびセンチュウ鋼は10^4〜7/m^2でそれぞれ推移し、ダニ目およびセンチュウ鋼は秋にかけて増加した。センチュウ鋼はいずれの層位でも認められたが、ダニ目およびトビムシ目は表層でのみ認められた。センチュウ鋼は淡水や水辺あるいは湿った土壌を好むものが認められた。
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