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1990 年度 実績報告書

アミノ酸による血清コレステロ-ル上昇機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 02660085
研究機関名古屋大学

研究代表者

青山 頼孝  名古屋大学, 農学部, 助教授 (00023432)

キーワードヒスチジン / 高コレステロ-ル血症 / 銅欠乏
研究概要

血清コレステロ-ルの上昇は動脈硬化などをひきおこすため、栄養学上重要な課題である。高コレステロ-ル血症はアミノ酸を過剰ラットに与えることによって短期間にひきおかされるので、そのモデルとなる。ヒスチジン、シスチンの過剰摂取による高コレステロ-ル血症は肝コレステロ-ル合成の上昇、コレステロ-ル合成の律速酵素であるHMGーCoA還元酵素活性が増加した。コレステロ-ルから胆汁酸への分解の律速酵素であるコレステロ-ル7αーヒドロキシラ-ゼ活性には変化は認められなかった。これらの結果から、ヒスチジン、シスチンの摂取による血症コレステロ-ルの上昇は肝におけるコレステロ-ル合成の促進によることを明らかにした。
それゆえ、HMGーCoA還元酵素を精製し、抗体を作成した後、この酵素の合成および分解速度、mーRNA量の測定を行う予定であったが酵素の精製が出来なかった。そこで、別の角度から血清コレステロ-ル上昇の機構の解析を生体内の銅の状態と結び付けて明らかにすることを試みた。ヒスチヂンは銅と結合して、銅欠乏を引き起こす可能性がある。銅欠乏を引き起こす可能性がある。銅欠乏の肝のHMGーCoA還元酵素活性の上昇につながり、その結果高コスステロ-ル血症の形成につながるとの仮定のもとに実験を行った。
銅を含まない基本食、ヒスチジン過剰食(Cu:0.36mg/kg),銅を適当量含む基本食、ヒスチジン過剰食(Cu:6mg/kg)になるように銅を毎日注射した。血清コレステロ-ルは鋼を含まないヒスチジン過剰食においてもさらに増加はみとめられなかった。一方、ヒスチジン食摂取時において尿中の鋼および亜鉛は著しく排泄された。ヒスチジン過剰食に多量の銅の添加によっても血清コレステロ-ルは上昇した状態であった。これらの結果から、ヒスチジン過剰食により体内の銅は減少するが、このことが血清コレステロ-ルを上昇させる可能性はないと推察された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] N.HISANAGA: "Potassium metabolism in rats refed a lysineーexcess diet after starvation" Agric.Biol.Chem.54. 1137-1142 (1990)

  • [文献書誌] Y.AOYAMA: "Effects of excess histidine and copper intake on the metabolism of lipids and minerals in rats" J.Trace Elements in Experimental Medicine. 3. 209-217 (1990)

  • [文献書誌] Y.AOYAMA: "Effect of a dietary excess of histidine and subsequent starvation on serum lipids in rats" Agric.Biol.Chem.55. 1161-1162 (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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