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1990 年度 実績報告書

多糖の立体構造変化と加水分解酵素感受性

研究課題

研究課題/領域番号 02660105
研究機関東京大学

研究代表者

多胡 義孝  東京大学, 応用微生物研究所, 助手 (70111573)

キーワードムコ多糖 / ムコ多糖加水分解酵素 / 多糖の立体構造 / 細菌の凝集 / イオン強度 / 多糖の酵素による加水分解パタ-ン
研究概要

Pseudomonas sp.no.12の生産するムコ多糖加水分解酵素によるムコ多糖分解活性のイオン強度感受性とイオン強度に対応するムコ多糖の立体構造変化との関係を明らかにする為イモビライン等電点電気泳動でCanal Isoelectric focusingを行い今まで多量には完全精製が困難であったムコ多糖加水分解酵素を多量に完全精製した。またムコ多糖は極めて広い分子量分布を示すが解析をより明確にするため、また重合度と立体構造,重合度と酵素による加水分解反応との関係を調べるためGPCによりムコ多糖を分子サイズにより細かく分画分取した。これら完全精製した酵素及び分子サイズが限定されたムコ多糖を使用し以下のことが新たに得られた。
1.ムコ多糖はムコ多糖加水分解酵素によりまず分子量2万(16繰り返し単位)位に切断されその後2繰り返し単位からなるオリゴ糖を切り出し次いで1繰り返し単位のオリゴ糖にする。
2.2万位に切断する最初の反応がイオン強度感受性を示すのではないかと考えられる予備デ-タ-が得られた。今後分画分取した2万位の分子サイズのムコ多糖の加水分解がイオン強度感受性を示すかどうかを調べることにより明確になると考えられる。
3.高イオン強度下でも2万位に切断する反応は極めて遅れるが反応初期にわずかではあるが2繰り返し単位のオリゴ糖が出現する。これは特定の立体構造をとっていない多糖の末端から由来した可能性が考えられ現在検討中である。
4.凝集反応を利用して種々のイオン強度下での多糖分子同士の相互作用を検討し10mMNacl附近で分子同士の相互作用は一応完了し10mMー50mMNaclではこの立体構造がさらにパックされていくのではないかと考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 多胡 義孝: "細胞表層高分子多糖による細菌の凝集メカニズム" 水質汚濁研究. 13. 278-282 (1990)

  • [文献書誌] 多胡 義孝: "細菌の細胞表層高分子多糖による凝集機構" 醗酵工学会誌. 68. 304-306 (1990)

  • [文献書誌] 多胡 義孝: "細菌の凝集を担う細胞表層ムコ多糖の構造" 日本農芸化学会誌. 64. 521 (1990)

  • [文献書誌] 多胡 義孝: "フロック形成菌による非凝集性細菌の保持機構" 日本醗酵工学大会講演要旨集. 68 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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