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1991 年度 実績報告書

天然色素を用いたスギ材の材色改良に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02660171
研究機関静岡大学

研究代表者

甲斐 勇二  静岡大学, 農学部, 教授 (60022068)

キーワードスギ / 材色 / 脱色 / 組織培養 / カルス / 色素生産
研究概要

1.スギ心材の色調と色調による分類
測色色差計によりスギ角材(心材)500本のL^* a^* b^*値を測定した。その結果L^*は42ー82、a^*は4ー14、b^*は12ー25の範囲に連続的に分布していた。これらを明度(L^*)の差により6つのグル-プに分け、それぞれのメタノ-ル抽出物について可視吸収スペクトルを測定し、良色心材といわれる赤心と不良色心材といわれる黒心の分光学的特性を明らかにした。
2.スギ心材の脱色
色調の異なるスギ材について3種の酸化剤を用いて脱色処理(過酸化水素,pH10.0,2.5ー15%;亜塩素酸ナトリウム,pH4.7,2.5ー15%;次亜塩素酸ナトリウム,有効塩素1ー6%)を行った。その結果、亜塩素酸ナトリウム処理が最も効率よく脱色ができることがわかった。この酸化剤は薬剤濃度に比例して脱色効果があるので、色調の異なるスギ心材から均一の色調の脱色材を得るのに都合の良い方法である。
3.カルス培養による色素の生産
前年度に引き続き、スギカルスから赤色の色素を生産するカルスの培養条件を見いだすために種々の実験を行った。カルスの成長が鈍く、寒天培地の水分が低下したような比較的培養条件が厳しいような状況のもとで、赤色の色素をもったカルスが多く観察されたが、赤色色素を生産する明確なカルスの培養条件を見いだすまでには至らなかった。そのほか、植物ホルモンとカルス誘導との関連性について新しい知見を得た。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 甲斐 勇二: "スギ形成層から誘導されたカルスの化学成分" 木材学会誌.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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