研究課題/領域番号 |
02660234
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
新庄 彬 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (50024568)
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研究分担者 |
加治佐 隆光 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (60177376)
新垣 雅裕 三重大学, 生物資源学部, 教授 (60024585)
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キーワード | 礫耕施設 / 礫面蒸発 / 蒸発散量 / 水収支法 / 蒸散量 |
研究概要 |
平成3年度は前年度に引き続いて、4月下旬から5月初旬、10月初旬から平成3年1月下旬に三重大学農場礫耕施設において、トマト栽培下の環境観測を中心として実施した。その間、室内実験で、礫面蒸発の精度を上げるために必要となる、礫充填金網容器底からの極めて緩慢な2次的排水量の評価を行った(4月中旬と7月下旬の2回)。以下に、各実験結果、すなわち、(1)2次的排水量の評価、(2)水収支法の明確化ートマト蒸発散量、礫面蒸発量及び蒸散量ーと蒸散流量計による蒸散量の単独測定値の比較検討、(3)培養液肥料成分の分析結果の三つについて得られた要点を述べる。 (1)2次的排水量の評価 結果は以下のようである。i)排水速度は礫層温度に影響を受ける。ii)充填礫層の厚さが大になるにつれて排水量も大となる。iii)排水速度は時間経過とともに指数的に低下する。 (2)水収支法と蒸散流量計器とによる蒸散量測定値の比較 計器蒸散量値は真の蒸散量を過大に評価する傾向にあり、また、水収支法では、トマト収穫直前等の暖候時期には真値に近いものが得られるが、真冬の暖房運転およびカ-テン使用時期においては結露水の培養液タンクへの回収量の見積りに検討の余地が残り、その分、過小評価する場合のあることが推定された。 (3)培養液成分の定量分析 肥培管理には、従来法(電気伝導度計法)に頼るのみでなく、肥料成分分析法の導入あるいはその結果に基づく管理(追肥)作業実施の必要性が明確になった。
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