研究課題/領域番号 |
02660265
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産学
|
研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
藤田 裕 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (40003082)
|
研究分担者 |
熊瀬 登 帯広畜産大学, 別科, 助手 (10113698)
松岡 栄 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (10003112)
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1991
|
キーワード | 第一胃内分解率 / 牧草蛋白質 / dg価 / 繊維成分 / 貯蔵牧草 / オ-チャ-ドグラス / チモシ- / アルファルファ |
研究概要 |
本研究は、(1)牧草の調製・貯蔵条件など、飼料の質的変動に関与する各種要因と蛋白質分解率の対応関係を明らかにすること、(2)どのような飼料的要因から蛋白質分解率の予測が可能かを検討すること、(3)選定された要因による分解率予測方式を設定することを意図して平成2年度ー3年度の2年間に実施された。 平成2年度から3年度前半には、オ-チャ-ドグラスの乾草とサイレ-ジ14組28試料について分解率と化学組成の関係を検討し以下の結果を得た。 in situナイロンバック法によるdg価は、乾草、サイレ-ジともに繊維成分含量との相関が高く、dg価に対して最も高く有意な単純相関をもつ化学成分は、乾草では粗繊維(r=ー0.927)、サイレ-ジではNDF(r=0.934)であった。重回帰分析の結果、dg価の化学組成による線形予測の精度は、繊維成分値単独よりも、乾草では粗脂肪、サイレ-ジでは非蛋白質態窒素(NPN)の含有量の独立変数として加えることにより改善される。線形予測式の決定係数(R^2)は0.908〜0.928で、これらの化学成分含量からdg価の予測が可能である。 平成3年度には、牧草蛋白質の分解性に関与する要因として草種と刈取番草の影響を検討し、オ-チャ-ドグラス1番草を対象とする分解率の予測方式が他草種や再生草に適用可能かどうかを調べ以下の結果を得た。 貯蔵牧草蛋白質の第一胃内分解パタ-ンおよびdg価は、乾草、サイレ-ジともにイネ科2草種間では大きなちがいはなく番草の相違の影響も著しいものではない。アルファルファでは、乾草、サイレ-ジともに番草間における蛋白質分解パタ-ンの差は認められないが、化学成分含量とdg価の関係はイネ科牧草とは異るため、イネ科草についての線形予測式はアルファルファには適用できないと判断される。
|