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1990 年度 実績報告書

卵巣顆粒膜細胞の分化過程におけるLH受容体タンパクの発現と糖鎖のプロセシング

研究課題

研究課題/領域番号 02660269
研究機関群馬大学

研究代表者

服部 眞彰  群馬大学, 内分泌研究所, 助手 (60175536)

研究分担者 堀内 龍也  群馬大学, 内分泌研究所, 助教授 (90008342)
キーワードLH受容体 / 糖鎖構造 / 糖脂質 / 卵巣顆粒膜細胞 / 細胞生物学 / タンパクリン酸化 / FSH / 細胞分化
研究概要

LH受容体のアミノ酸配列の部分ペプチドを合成し,家兎に免疫して抗体の作製を行なった。N端側の細胞外ドメインのペプチドに対する抗体を作製したが、SDSーPAGE及びWestern Blottingの生化学的方法や免疫化学的方法によっても、交差性を認めることができなかったことから、このアミノ酸配列の部分はタンパク質の内部に畳み込まれているものと考えられた。そこでC端側の細胞質ドメインの合成ペプチドに対する抗体の作製を引き続き進めている。これと平行してLH受容体の発現を調節する因子について実験を進めた。LH受容体の発現と同時に、ガングリオシド(GM_3,GM_1)や中性糖脂質が発現し、その役割を追究した。タンパク質のリン酸化を促進する試薬(オガタ酸)を用いて、受容体とタンパク質リン酸化の関係を調べた結果、リン酸化が促進される程ガングリオシドGM_3の発現量は増加するのに対し、受容体の発現は低下することを発見した。同様に,タンパク質のリン酸化が促進されるような条件(インシュリン、フォルボルエステル、フォルスコリン、cAMP分解酵素抑制因子などの細胞への添加)により、受容体発現の抑制とカングリオシド発現の促進が認められた。更に、カングリオシドの細胞への添加は受容体発現を抑制したが、カングリオシドからNeuNAcを除いた糖脂質は抑制しなかった。細胞膜に発現するガングリオシドは細胞間の情報伝達物質として、LH受容細膜に発現するガングリオシドは細胞間の情報伝達物質として、LH受容体発現調節に関与することが示唆された。LH受容体の抗体が作製されれば、タンパク合成レベルでのこれらの因子の関与について詳細なデ-タが得られるものと考えられる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] M.Hattori: "Tumorーpromoting phorbol cster acts synergistically with insulin to induce LH receptor expression in rat granulosa cells" Molecular and Cellular Endocrinology. (1991)

  • [文献書誌] M.Hattori: "Enhancement of ganglioside GM_3 synthesis during okadaic acidーinduced desensitioation of rat ovarian granulosa cells" Biochemical and Biophysical Research Communication. (1991)

  • [文献書誌] M.Hattori: "Expression of LH receptor and biosynthosis of ganglioside GM_3 during maturation of granulosa cells"

  • [文献書誌] M.Hattori: "A role of ganglioside GM_1 in expression of LH receptor."

  • [文献書誌] 服部 眞彰: "ゴナドトロピンの糖鎖構造と生物活性ー機能発現には複合型糖鎖へのプロセシングが不可欠" 化学と生物. 29(3). 142-143 (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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