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1991 年度 実績報告書

卵巣顆粒膜細胞の分化過程におけるLH受容体タンパクの発現と糖鎖のプロセシング

研究課題

研究課題/領域番号 02660269
研究機関群馬大学

研究代表者

服部 眞彰  群馬大学, 内分泌研究所, 助手 (60175536)

研究分担者 堀内 龍也  群馬大学, 内分泌研究所, 助教授 (90008342)
キーワード顆粒膜細胞培養 / LH受容体発現 / ガングリオシド / 細胞成長因子 / コレラトキシンBサブユニット / LH受容体抗体
研究概要

LH受容体抗体作製:LH受容体の細胞外ドメイン(N端より194ー210残基目)及び細胞内ドメインでC末端より14残基を化学合成し、いずれの場合もC端側にCysを導入して、SH基とアルゴミンの結合を行って抗原とした。家兎に免疫して抗体を作製し、天然のLH受容体との結合試験及び精巣ライディビ細胞、顆粒膜細胞を用いた蛍光抗体法の結果から、LH受容体に反応する抗体であることが判った。しかしながら、受容体の合成を調べるために必要な免疫沈降法では抗体価が低くて、まだ不十分であり、さらに抗体価を上げる目的で、別途の方法により抗原を作製する予定。LH受容体発現におけるガングリオシドの役割:顆粒膜細胞の分化過程において、ガングリオシドGM_3及びGM_1の発現を発見したが、その役割を明らかにする目的で培養細胞にGM_3を添加したり、GM_1の特異的リガンドであるコレラトキシンBサブユニット及びGM_1抗体を添加することにより、LH受容体発現への影響を調べた。その結果、ガングリオシドはLH受容体発現に対して、正及び負のシグナルを持つことが明らかになった。LH受容体発現における成長因子の影響:顆粒膜細胞のLH受容体はFSHの刺激によって誘導され、FGFやEGFなどの成長因子はこの効果を抑制しパラクリン的な制御によって受容体発現が調節されていることが知られている。しかしながら、インスリンが存在すればFGF自身が受容体を発現することが出来ることを見い出した。この作用機序はプロスタグランジンあるいはその代謝物によるものと示唆しているが、今後の課題。EGF及びLH受容体発現に及ぼすヒトGHの効果:EGF及びLH受容体はいずれもFgHの刺激によって発現されるが、ヒトGHはEGF受容体発現を促進的に、LH受容体に対しては抑制的に作用することが判り、両受容体が正及び負の発現調節を受けていることが示唆された。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] M.Hattori,M.Takahasi and.R.Horiuchi: "Tumorーpromoting phorbolester acts synergistically with insulin to induce lutropin receptor expression in rat granulosa cells." Molecular and Cellular Endocrinology. 81. 69-76 (1991)

  • [文献書誌] M.Hattori and R.Horiuchi: "Biphasic ettects of exogenous ganglioside GM_3 on FSHーdependent expression of LH receptor in cultured granulosa cells" Molecular and Cellulor Endocrinology. (1992)

  • [文献書誌] M.Hattori and R.Horiuchi: "Enhancement of ganglioside GM_3 synthesis during a kadic acidーinduced desonsitioation to gonodotropin in rat ovarian granulosa cells" Biochimica et Biophysica Acta. (1992)

  • [文献書誌] M.Hattori,M.Kanzaki and R.Horiuchi: "Enhancement of FSHーdependent expression of LH receptor in cultured rat granulosa cells by the B subunit of cholera toxin or antiーgonglioside GM_1 immunoglobluin." Experimental Cell Research. (1992)

  • [文献書誌] M.Hattori,Y.Shinohara,E.Yoshino,M.Kanzaki and R.Horiuchi: "Modulation of FSMーdependent expressions of EGF and LH receptors in granulosa cells by ricombinant human GH." Endocrinology.

  • [文献書誌] M.Kanzaki,M.Hattori,R.Horiuchi and I.Kojima: "FGF can induce expression of LH receptor in granulosa cells synergistically with insulin." Endocrinology.

  • [文献書誌] 服部 眞彰: "化学と生物29巻3号「ゴナドトロピンの糖鎖構造と生物活性:機能発現には複合型糖鎖へのプロセシングが不可欠」" 学会出版センタ-, 2 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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