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1990 年度 実績報告書

モノアミンおよびアセチルコリン受容体を介する脳内ヒスタミン神経活動調節の解明

研究課題

研究課題/領域番号 02670088
研究機関岡山大学

研究代表者

大石 了三  岡山大学, 医学部, 助教授 (90112325)

キーワードヒスタミン / 代謝回転 / モノアミン / アセチルコリン / 5ーHT受容体 / 8ーOHーOPAT
研究概要

脳内ヒスタミン神経活動に対するモノアミンおよびアセチルコリン受容体を介する調節を明らかにする目的で、マウスおよびラット脳におけるヒスタミン代謝回転に及ぼす諸種薬物の作用を検討した。ヒスタミン代謝回転はパ-ジリン投与後のteleーメチルヒスタミンの蓄積から求めた。
ムスカリン受容体アゴニストのオキソトレモリンおよびコリンエステラ-ゼ阻害薬フィゾスチグミンは、マウス脳内ヒスタミン代謝回転を抑制し、この効果はアトロピンにより拮抗された。ニコチンの大量投与もヒスタミン代謝回転を抑制し、この効果はニコチン受容体アンタゴニストのメカミラミンにより拮抗された。
5ーHT_<1A>アゴニストの8ーOHーDPAT、ブスピロンおよび5ーHTの前駆アミノ酸である5ーHTPは用量依存的にヒスタミン代謝回転を抑制した。しかし、5ーHT_<1B>アゴニストのTFMPPあるいは5ーHT_2アゴニストのDOIはほとんど影響しなかった。8ーOHーDPATによるヒスタミン代謝回転抑制効果は5ーHT_<1A>阻害作用を有するピンドロ-ル、スピペロンにより有意に拮抗されたが、メチゼルジドあるいはケタンセリンでは抑制されなかった。また、ラット脳内各部位で8ーOHーOPATのヒスタミン代謝回転に対する効果を検討すると、線条体や大脳皮質でより強い抑制が認められた。
以上、脳内ヒスタミン神経活動はムスカリン、ニコチン、5ーHT_<1A>受容体により調節されることが示唆された。
現在、in vivoでのこれら受容体によるヒスタミン遊離の調節を明らかにするため、ラット線条体に透析膜を植え込み、細胞外液のヒスタミン量を測定し、諸種薬物の効果を検討している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Naoto Adachi: "A study by intracerebral microdialysis of neuronal histamine release in the striatum of conscious freely moving rats" Neuroscience.

  • [文献書誌] Ryozo Oishi: "Inhibition of brain histamine turnover by 5ーHT_<1A> agonists" NaunynーSchmiedeberg's Archives of Pharmacology.

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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