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1991 年度 実績報告書

βーアドレナリン受容体の調節機構の分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 02670094
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

藤本 征五  名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (60079994)

研究分担者 松田 友宏  名古屋市立大学, 医学部, 教授 (40028361)
キーワードβ_1ーアドレナリン受容体 / β_2ーアドレナリン受容体 / 高血圧自然発症ラット / 血管弛緩 / 血管収縮 / イソプロテレノ-ル / プロプラノロ-ル
研究概要

ラットより動脈を摘出し,条片の標本を作製し,βーアドレナリン受容体(AR)を介する弛緩反応を検討したところ、大腿動脈と大動脈のβーARは、それぞれβ_1とβ_2のサブタイプに属することが明らかになった。ノリエピネフリン(NE)の血管作用は、αーARを介する収縮とβーARを介する弛緩の相和と考えられるが、大腿動脈標本のNEに対する収縮反応は、プロプラノロ-ルとアテノロ-ルによって増強し、ブトキサミンによって影響されなかった。他方,大動脈標本では、ブトキサミンによって増強した。これにより、トランスミッタ-であるNEの血管における作用は、β_1ー(大腿動脈)とβ_2ーAR(大動脈)によって修飾されることが明らかになった。
次に、種々の薬物を7〜10日間ラットの皮下に投与し,これより作製した大腿動脈標本を用いて、NEのβ_1ーARを介した作用を検討した。この作用は、プロプラノロ-ルの皮下投与で増強し、イソプロテレノ-ルの皮下投与で減弱した。これより、β_1ーARを介する作用は、βーARのアゴニストやアンタゴニストの全身投与によって修飾されることが明らかになった。
高血圧自然発症ラットの大腿動脈では、β_1ーARを介する反応が減弱しているため、NEによる収縮反応は増強していた。
以上の結果から,薬物の全身投与は、その受容体に変化をもたらし、したがって、受容体を介する反応が影響されることが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Seigo Fujimoto: "M_3 cholineeceptors and Pzy purinceceptors mediating relaxation of arteries in spontaneously hypertensuie rats at prohypes tensive stages." European Journal of Pharmacology. 202. 9-15 (1991)

  • [文献書誌] Seigo Fujimoto: "Autoraclio graphical loealization of betaー1 and betaー2 adrenoceptors in rat blood uessels." The Japanese Jaurnal of Pharmacalogy Supplement I. 55. 174 (1991)

  • [文献書誌] 藤本 征五: "高血圧自然発症ラット動脈のβ_1とβ_2アドレナリン受容体サブタイプを介した弛緩反応" 脈管学. 31. 999 (1991)

  • [文献書誌] 藤本 征五: "新しいβ_3ーアドレナリン受容体の単離と薬理学的役割" 薬局. 43. 89-96 (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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