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1991 年度 実績報告書

細胞膜タンパク質,シスチン・グルタミン酸交換輸送担体の構造・機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 02670103
研究機関筑波大学

研究代表者

石井 哲郎  筑波大学, 基礎医学系, 講師 (20111370)

研究分担者 坂内 四郎  筑波大学, 基礎医学系, 教授 (70019579)
キーワードシスチン / アミノ酸輸送 / ジェチルマレイン酸 / ストレスタンパク質 / アフリカツメガエル / cDNAクロ-ニング
研究概要

前年度は、カエル卵へマウスマクロファ-ジ由来のmRNAを注入して目的のシスチン輸送活性を発現させるのに成功した。平成3年度は、さらに次に述べる手順で実験を行った。
(1)実験の進行にともない、次の2種類のcDNAライブラリ-を作成した。(イ)全mRNAから、EcoRIリンカ-を利用してλZAPIIのcDNAライブラリ-を作成した。(ロ)mRNAを蔗糖密度勾配により分画し、高い輸送活性を発現した約2kb長をより多く含む画分よりcDNAを合成し、NotIーEcoRIリンカ-を利用して、方向性を持ったλZAPIIのcDNAライブラリ-を作成した。
(2)ストレス刺激剤として用いたジエチルマレイン酸で誘導されるcDNAを含んでいるファ-ジクロ-ンを特別に選別するために+/-法を用いた。総計数十万のファ-ジプラ-クから数百個のファ-ジクロ-ンを得た。選別したクロ-ン群の分類を行ったところ、約7割が同一のDNAシ-クエンスを含んでいた。これらのクロ-ンを調べたところ、私どもの研究室で最近発見した23kDaストレス誘導タンパク質をコ-ドしていることが確認された。この成果の一部は、日本生化学会(1991年)において口頭発表し、医科学修士課程学生・山田誠の修士論文とした。
(3)選別した残りのファ-ジクロ-ン群のカエル卵でのシスチン輸送活性の発現を調べたが、全体では卵母細胞への毒性がみられ、測定感度の不良もあり、目的のクロ-ンを含んでいることは確認できていない。
今後、引き続いて残りの選別したクロ-ンについて検討するとともに、さらに+/-法により、誘導されるクロ-ンの選別をおこない、目的のシスチン輸送担体のcDNAクロ-ンの単離を試みたい。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Ishii,K.Nakayama,H.Sato,K.Miura,M.Yamada,k.Yamada,Y.Sugita and S.Bannai: "Expression of the mouse macrophage cystine transporter in Xenopus laevis oocytes." Arch.Biochem.Biophys.289. 71-75 (1991)

  • [文献書誌] H.Sato,T.Ishii,Y.Sugita and S.Bannai: "Induction of cationic amino acid transport activity in mouse peritoneal macrophages by lipopolysaccharide." Biochim.Biophys.Acta. 1069. 46-52 (1991)

  • [文献書誌] S.Bannai,H.Sato,T.Ishii and S.Taketani: "Enhancement of glutathione levels in mouse peritoneal mecrophages by sodium arsenite,cadmium chloride and glucose/glucose oxidase." Biochim.Biophys.Acta. 1092. 175-179 (1991)

  • [文献書誌] K.Miura,T.Ishii,Y.Sugita and S.Bannai: "Cystine uptake and glutathione level in endothelial cells exposed to oxidative stress." Am.J.Physiol.262. C50-C58 (1992)

  • [文献書誌] T.Ishii,H.sato,K.Miura,J.Sagara and S.Bannai: "Induction of cystine transport activity by stress." Ann.NY Acad.Sci.(1992)

  • [文献書誌] 石井 哲郎: "高等動物アミノ酸膜輸送研究の新展開" 膜. 17. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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