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1991 年度 実績報告書

MRLマウス由来自てMHC class II 抗原反応性T細胞クロ-ンな関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02670162
研究機関関西医科大学

研究代表者

長田 憲和  関西医科大学, 医学部, 講師 (40155940)

研究分担者 比舎 弘子  関西医科大学, 医学部, 助手 (90151422)
土岐 純子  関西医科大学, 医学部, 助手 (40077681)
稲葉 宗夫  関西医科大学, 医学部, 講師 (70115947)
キーワードMRL / lprマウス / MRL / +マウス / lpr / GVHD / 自己MHC反応性 / 自己抗体 / T細胞クロ-ン / モノクロ-ナル抗体
研究概要

MRLマウスには、lpr遺伝子を有するMRL/lprとwild typeであるMRL/+マウスが存在する。両者は、lpr遺伝子の有無が違うだけであるが、MRL/lprの骨髄細胞を致死量放射線照射したMRL/+に移入すると、GVH病(lprーGVHD)を発症する。我々は、lprーGVHDを発症しているMRL/+から自己MHC(IーE)反応性と考えられるCD4^+Tcell line(I/+TI)を樹立し、その性状について調べた。
1.I/+Tl細胞のin vivo投与の効果。1/+Tl細胞(1×10^7個)を種々のマウスに静注し1〜2カ月後に、免疫学的、血清学的検討を行った。Hー2^KのMRL/+、AKRマウスでは、脾細胞の自己反応性の増強がみられた。MRL/+ではIgG型のRFが、またAKRでは軽度ながら、IgMとIgG型のRFが上昇した。しかし、抗ssDNA抗体の上昇はなく、自己反応性の増強に伴なう自己抗体の産生において、抗原刺激が必要であることが示唆された。MRL/lprでは上記2系統のマウスとは異なり、自己反応性の増強はなく、RFの上昇もごく軽度であり、これらの反応性の異常がlprーGVHDに関達していることが示唆された。
2.1/+TlのMRL/1pr異常T細胞に及ぼすin vitroでの効果。MRL/+lpr脾細胞と1/Tlをcoーcultureし、経時的にB220^+・Thyー1^+(異常)細胞とCD8^+細胞の変動を観察した。1/+Tlの添加により異常T細胞からCD8^+T細胞への変換が促進される傾向はみられたが、対照と比較して顕著ではなかった。
3.1/+Tl細胞をMRL/+に免疫し、ハイブリド-マの作製。TCRに対する抗体は得られなかったが、T細胞特異的な興味ある自己抗体産生株を樹立した。抗体はIgM,k型で、胸腺細胞の88〜93%程度を陽性に染色し、末梢T細胞では胸腺細胞よりdullに陽性となり、CD8^+T細胞の80%程度またCD4^+T細胞の44%程度を陽性に染色した。酵素処理により、抗原はphosphatidylinositolに結合しており、また免疫沈降法により分子量は68kDaであることが示された。この抗体はCD4^+である1/+Tl細胞に陽性であり、自己反応性あるいはlprーGVHDとの関連が示唆された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] N.Nagata,R.Yasumizu,Y.Ohnishi,T.Nakagawa,M.Inaba,S.Ikehara: "Auto-MHC class II-reactive T cell line obtained from MRL/+mice suffering from "lpr-GVHD"I.characterization of surface phenotypes,specificities and functions in vitro." Immunobiology. 181. 367-378 (1990)

  • [文献書誌] T.Nakagawa,N.Nagata,N.Hosaka,M.Inaba,R.Yasumizu,R.Ogawa,S.Ikehara: "Analyses of acute graft-versus-host-like reaction in 〔MRL/lpr→MRL/+〕chimeric mice using MRL/lpr-Thy-1.1 congenic mice" Cellular Immunology. 137. 189-199 (1991)

  • [文献書誌] 長田 憲和,池原 進: "GVHDと自己免疫病" Medical Immunology. 20. 464-472 (1990)

  • [文献書誌] 長田 憲和: "自己免疫疾患とGVH病" 免疫薬理. 8. 474-474 (1990)

  • [文献書誌] 長田 憲和,池原 進: "免疫毒性と自己免疫" 免疫薬理. 10. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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