• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1990 年度 実績報告書

ヒトマイナおよび主要組織適合抗原のT細胞による認識機構の分子免疫学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 02670198
研究機関東京大学

研究代表者

滝口 雅文  東京大学, 医科学研究所, 助手 (00183450)

研究分担者 刈米 アイ  東京大学, 医科学研究所, 教務職員
キーワードマイナ-組織適合抗原 / 主要組織適合抗原 / アロ抗原 / T細胞クロ-ン / 抗原認識 / 拒絶反応 / HLA抗原
研究概要

1 T細胞クロ-ンを用いたHLAクラスエアロ抗原の認識
(1) HLAーB51およびBu52抗原のアロ抗原決定基の解析
HLAーB51とBw52はきわめて類似した抗原で遺伝子の解析から63番目と67番目のアミノ酸の置換があることがわかっている。そこでこの2つの遺伝子間のキメラ遺伝子を作製し,この遺伝子をHmy2CIR細胞上に発現させた細胞を使い,HLAーB51およびBw52特異的CTLクロ-ンの反応を調べた。それぞれのCTLクロ-ンともこのキメラ抗原両方に反応するもの,あるいはどちらか一方しか反応しないものがあり,このことからいずれのアミノ酸残基もアロ抗原決定基に関与していることがまた1つのHLA抗原に対して多様なT細胞群がアロ抗原特異的に反応することが明らかになった。
(2) HLAーB35mutant抗原を用いたアロ抗原決定基の解析
HLAーB35はαaドメイン上にB51と比べた場合8つのアミノ酸の置換(6つのβシ-トと2つのαヘリックス)がみられる。そこでαβそれぞれをB51にかえたB35mutant遺伝子を作製し,B35特異的クロ-ンを用いて解析した。T細胞クロ-ンはαヘリックスをかえた抗原に対しては全く反応しなかったが,βシ-トをかえた抗原に対しては反応するものとしないものがあった。このことから,αヘリックスはアロ抗原決定基に重要な役割を果していることそしてβシ-トも一部のT細胞の認識に関与していることが明らかになった。現在single amino acid mutantを作製して解析中である。
2. マイナ-組織適合抗原特異的CTLクロ-ンによる解析
B35mutant遺伝子抗原を用いて,B35拘束性,マイナ-組織適合抗原特異的CTLクロ-ン抗原認識を調べたところ,αヘリックス,βシ-トともに影響を与えることが明らかになった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Junji Yamamoto: "Presentation of human minor histocompatibility antigens by HLAーB35 or HLAーB38 molecules." Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 87. 2583-2587 (1990)

  • [文献書誌] Masayuki Sekimata: "Allodeterminants and evolution of a novel HLAーB5 CREG antigen,HLAーSNA." J.Immunol. 144. 3228-3233 (1990)

  • [文献書誌] Kazuhiko Matsumoto: "Discrimination of HLAーB5 cross reactive group antigen by human allospecific CTL clones." Transplantation. 49. 1164-1167 (1990)

  • [文献書誌] Hideyuki Hayashi: "Allospecificities between HLAーB35 and HLAーBw53 are generated by substitution of the residues associated with HLAーBw4/Bw6 public epitopes" Immunogenetics. 33. 195-199 (1990)

  • [文献書誌] Junji Yamamoto: "Two amino acid substitution at residue 63 and 67 between HLAーB51 and HLAーBw52 from multiple epitopes recognized by allogeneic T cells" Immunogenetics. (1990)

  • [文献書誌] Masaki Hiraiwa: "T cell can recognize the allospecificities formed by the acid associated with HLAーBw4/Bw6 epitopes." Human Immunol.(1990)

URL: 

公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi