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1990 年度 実績報告書

有機燐化合物の遅発性神経毒性の発現機序

研究課題

研究課題/領域番号 02670226
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

紺野 信弘  福島県立医科大学, 医学部, 講師 (10045784)

研究分担者 加藤 清司  福島医大, 医学部, 助手 (40136974)
山内 徹  福島医大, 医学部, 助教授 (80045674)
キーワード有機燐化合物 / 遅発性神経毒性 / ニワトリ
研究概要

遅発性神経毒物であるDFPの標識化合物([3H]DFP)をニワトリ静脈内に投与し、経時的に屠殺し、各組織中ラジオアイソト-プ(RIと略記)濃度を測定し、その分布を検討した。その結果、腎臓と肝臓にRIが高濃度に分布することがわかった。神経組織への分布も比較的高く、検討した中では小脳が最高値を示し、視葉、大脳がこれに続いた。RIの組織タンパク質に対する共有結合についてもあわせて検討した。その結果、神経組織タンパク質と[3H]DFPは共有結合することが確認され、毒性発現との関連で注目される。これらIn vivoの実験に加えて、大脳と脊髄の膜画分(50,000gペレット)に対するラジオリガンド([3H]DFP)の特異結合について In vitro的に検討した。その結果、両神経組織において、[3H]DFPに対して異なる親和性を有する2種類以上の特異的結合部位が存在することが示唆された。そのうちの一種類はアセチルコリンエステラ-ゼの活性化部位とも考えられるが、他の一種(あるいはそれ以上)については、別の実験(阻害実験)とあわせ考えると遅発性神経毒物の標的である可能性もある。現在までのところある種のエステラ-ゼ"NTE"阻害が遅発性神経毒性発現に関与しているとされるが、まだ不明な点も多い。今回見い出された特異的結合部位と神経毒性との関連については今後さらに追求したい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Nobuhiro Konno: "Covalent and specific binding of [^3H]diisopropylfluorophosphate(DFP)to nervous tissues of chickens" Toxicology and Applied Pharmacology.

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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