研究課題/領域番号 |
02670232
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
末永 隆次郎 久留米大学, 医学部, 講師 (80131762)
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研究分担者 |
中川 経子 久留米大学, 医学部, 助手 (60217669)
石竹 達也 久留米大学, 医学部, 助手 (60232295)
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キーワード | 農作業時間 / 血色素量 / 心拍数 / 自覚症状 / 健康診断 |
研究概要 |
農作業による年間の労働時間を6農家について見ると、平均5455.8±833.3時間(雇用を除くと平均4997.3±654.2時間)となっているが、山間地の農家では手間返え作業や農外作業もあり、実際の総労働時間は5500時間位になることが予想される。次に個々の農家について月別に農作業時間を見ると、タケノコの収穫時期である4月〜5月が何れの農家においても非常に長くなっている。それに比べて1月、2月および8月、9月には農作業時間が短くなっていた。睡眠時間について見ると特に農作業時間との関連は認められず、年間を通して7〜8時間と大体一定であった。また農作業時間と血色素量の関係では、農作業時間の長さの影響が約1カ月位遅れて血色素量の低下というかたちで現われてきているようである。主要な農作業であるみかんやタケノコの収穫作業時やキウイの袋掛け作業時および農薬散布作業時における経時的な心拍数の変動やフリッカ-値の変化について見た。心拍数の変動は休息時・昼休みに比べて、みかんの収穫作業時には3.2%〜12.4%、タケノコの収穫作業時には13.2%〜41.9%、キウイの袋かけ作業時には0.6%〜10.0%、農薬散布作業時には-2.5〜41.7%の増加率であったが、タケノコの収穫作業や農薬散布作業では休息時・昼休みでもかなりの心拍数を示しており、労働負担の大きいことが伺われた。キウイの袋掛け作業にお、心拍数の変動はあまりないが、両上肢を挙上し頚を後屈した姿勢での作業が続き、自覚症状において足のだるさや頚の痛み、肩のこり、腰の痛みなどを訴えており、静的な筋負担があると考えられた。 健康診断については、今年度はタケノコの収穫が終了した直後の5月に前年度と同様の対象者に対して実施したが、1月に比べて男の肥満者の割合が減少し、女の貧血の割合が微増、そして男女とも低コレステロ-ル者が増加していた。
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