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1991 年度 研究成果報告書概要

山間地農家における労働負担と健康保持対策に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02670232
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 衛生学
研究機関久留米大学

研究代表者

末永 隆次郎  久留米大学, 医学部, 講師 (80131762)

研究分担者 中川 経子  久留米大学, 医学部, 助手 (60217669)
石竹 達也  久留米大学, 医学部, 助手 (60232295)
SAKURAI Tadayoshi  Kurume University, School of Medicine, Assistant Professor (80122620)
研究期間 (年度) 1990 – 1991
キーワード農作業時間 / 心拍数 / 農薬散布作業 / 労働負担 / 腰部負担 / 健康診断成績 / 静的筋負担
研究概要

年間の農作業時間は1戸当たり約5000時間にもなっており、かなりの労働時間であった。特にタケノコの収穫時である1ヵ月間は労働時間が長時間化しており、血色素量も低下傾向を示した。主要な農作業における経時的な心拍数の変動は、タケノコの収穫作業時や農薬散布作業時に大きかった。そして、休息時や昼休みに比べて心拍数の増加率は最大で約42%にもなっており、労働負担が大きいことが伺われた。それに反して、みかんの収穫作業時やキウイの袋掛け作業時の心拍数の増加率は、せいぜい10%程度であった。しかし、キウイの袋掛け作業においては両上肢を挙上し、頚を後屈した姿勢での作業が長時間続けられるために頚肩腕症状や腰痛などを訴え、静的な筋負担があると考えられた。また、農薬散布作業は、大体3月〜11月にかけて行なわれるが、特に5月からその散布日数が増加し始めて7月、8月には約10日近くにもなっていた。そして、1月と9月の健康診断受診者について血清ChE値を見ると、男女ともほぼ全員が1月に比べて9月に値が低下しており、農薬散布作業の影響が示唆された。山間地であるために傾斜地での作業が多く、収穫期にはみかん、キウイ、タケノコといった重量のある農作物を始終取り扱うことにより腰部や下肢への負担が大きいと考えられた。そこで、健康診断時における腰部の圧痛検査から腰椎や椎間板への負担,さらには伏臥上体そらしや腰椎可動角度の検査から脊柱起立筋をはじめとする腰部筋の疲労が推察された。健康診断成績からは、1月には肥満、高血圧、境界域高血圧が増加し、9月では農業散布など炎天下での作業のためか肥満が減少し、逆に痩せの人が増加していた。5月は男女とも低コレステロ-ル者が増加していた。
以上の事より山間地においては農作業や気候などが健康面にも影響を与えており、これらの時期における食生活のあり方が重要と考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 末永 隆次郎,山田 統子,守田 久代,今村 禎子: "山間地みかん農家の労働と健康(3)ー腰部への負担についてー" 日本農村医学会雑誌. 第40. 392-393 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Takajiro SUENAGA: "Lumbar Function of Farmers Engaging in Orange Farming at a Mountain Village" Journal of The Japanese Association of Rural Medicine. 40, No. 3. 392-393 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1993-03-16  

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