研究課題/領域番号 |
02670236
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山田 信也 名古屋大学, 医学部, 教授 (90022772)
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研究分担者 |
近藤 高明 名古屋大学, 医学部, 助手 (00195900)
宮尾 克 名古屋大学, 医学部, 助教授 (70157593)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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キーワード | 高齢者 / 健康づくり / 生きがい / 社会参加 / 生涯教育 / 健康指導 / 作業環境 |
研究概要 |
高齢者の社会参加と健康状態との関連性を検討するため、名古屋市高年者大学(鯱城学園)卒業生と一般老人を対象にした比較研究を実施した。高年者大学卒業生は、在学期間中に、規則的な生活、友人との交際や家族との会話の磯会の増加など、生活様式に変討化がみられた。また、健康状態も改善していた。これらの変化は、高齢者のための生涯教育が、健康状態の維持や向上に効果的であることを示唆するものである。また、生活の張りからみても、学園卒業は、趣味や娯楽を多くもち、外出や旅行の機会も対照より明らかに多い。生活の張りも感じている者の割合が高く、高齢者の生きがいづくりにも効果があったといえる。 この研究では、高齢者の社会参加を保障するため、健康管理の果たす役割についても検討した。鯱城学園では、年一回開催される野外レクリエーションの場で健康調査を実施しているが、在校生の健康状態は概ね良好である。既往歴、現病歴、自覚症状を有する者もみられるが、学習機会を失うほどの例は稀であり、健康管理が社会参加の保障となりうる。蒲郡市で実施された健康診断のテータ解析と死亡との関連調査から、地域の医師が高齢者の健康管理に果たす役割の重要性が示唆された。また名古屋市中村区で実施された健康診断データの解析から、更年期以後の女性では、肥満や飲酒に重点を置いた健康指導の重要性が示された。また、今後のコンピュターの導入が急速に進行しつつある情報社会では、中高年者に適した作業条件を考慮した職場作りが不可欠である。この研究では、最適な条件を客観的に測定するための装置が開発された。
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