研究概要 |
胎盤型アルカリフォスファタ-ゼ(PLAP)の核酸レベルでの発現の程度を比較する目的で,Millanより供与を受けたPLAPcDNAを用いて検討した。まず,HenthornやBergerらの文献より,PLAPと小腸型アルカリフォスファタ-ゼ(IAP)のcDNAライブラリ-を比較しPLAPに特異的と思われる164bp領域を選択した。そして,この前後の25oligonucleotideの合成DNAを作製した。次に,Millanより供与されたPLAPcDNAをTemplateとして合成DNAをprimerに用いてPCR法によりPLAPに特異的と思われるcDNA領域214bp(164+25×2)を増幅した。アガロ-スゲルによる電気泳動にり増幅されたcDNA領域を分離・精製し,さらに,BiotinylatedーlldCTPをrandom primer法によりラベルし,probeとして用いるため保存した。 一方,陽性対照として,胎盤よりチオシアン酸グアニジン法,CsClによる超遠心分離法によりRNAを抽出し,さらに一部はologo(dT)ーcellulose Type7によりmRNAを精製した。同様にして,PLAPを産生するとされている絨毛上皮癌BeWo細胞株や,陰性対照としての小腸粘膜上皮,あるいはKATOーIII胃癌細胞株や各種胃癌組織よりRNAを抽出しつつある。 現在,これら各種RNAを用いてnothern blot後,nylon膜に転写し,BiotinをラベルしたPLAPに特異的と思われるcDNA領域をprobeとしてhybridizationを行ない,各種組織におけるPLAPmRNAの発現について検討中である。
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