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1991 年度 実績報告書

気道におけるペプチドヒスチジンイソロイシン(PHI)の動態

研究課題

研究課題/領域番号 02670336
研究機関群馬大学

研究代表者

黒沢 元博  群馬大学, 医学部, 助手 (10170119)

キーワードモルモット / ヒスタミン / 気道抵抗 / PHI / VIP / ニュ-ロペプタイド
研究概要

ハ-トレ-系雄性モルモットに,フェノバルビタ-ルおよびペントバルビタ-ルを腹腔内に投与して麻酔した。その後,気管内にカニュ-ラを挿入し,さらに塩化アルクロニウムを腹腔内に投与して筋を弛緩させた。ベンチレ-タ-を用いて強制換気し,呼吸抵抗を測定した。2,20,200ng/kgおよび2μg/kg vasoactive intestinal peptide(VIP)を静注すると,VIPの濃度に依存して呼吸抵抗のベ-スラインが低下し,200ng/kgおよび2μg/kgVIP静注により,呼吸抵抗のベ-スラインが有意に低下した。2,20,200ng/kgおよび2,20,80μg/kg peptide histidine isoleucine(PHI)を静注すると,PHIの濃度と依存して呼吸抵抗のベ-スラインが低下し,20および80μg/kg PHI静注により,呼吸抵抗のベ-スラインが有意に低下した。これらの効果をイソプレナリンの効果とモル濃度で比較すると,VIPとイソプレナリンの効果は同程度で,PHIの効果はイソプレナリンに比べて弱かった。つぎに,ヒスタミン静注による呼吸抵抗の増加に対するVIPおよびPHIの効果について検討した。モルモットに2,20,200ng/kgおよび2μg/kg VIPを静注した1分後にヒスタミンを静注すると,ヒスタミンによる呼吸抵抗の増加はVIPの濃度に依存して抑制され,200ng/kgおよび2μg/kg VIP静注により,有意の抑制がみられた。2,20,200ng/kgおよび2,20,80μg/kg PHIを静注した1分後にヒスタミンを静注すると,ヒスタミンによる呼吸抵抗の増加はPHIの濃度に依存して抑制され,20,80μg/kg PHI静注により,有意の抑制がみられた。これらの効果をイソプレナリンの効果とモル濃度で比較すると,VIP,イソプレナリン,PHIの順であった。従って,VIPおよびPHIはモルモット気道収縮反応に対し,抑制的に作用することが明らかとなった。PHIの効果は,気道拡張性ニュ-ロペプタイドであるVIPの効果に比べ,弱いことが考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 石塚 全: "気道拡張性ニュ-ロペプタイドの意義" 日本小児呼吸器疾患学雑誌. 2. 67-69 (1991)

  • [文献書誌] 青木 栄: "モルモット気道収縮反応に対するvasoactive intestinal peptide(VIP)とpeptide histidine isoleucine(PHI)の抑制効果に関する基礎的検討" 日本胸部疾患学会雑誌.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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