研究概要 |
(1) 高血圧自然発症ラット単離糸球体・近位尿細管におけるα_2受容体刺激によるcAMP産生抑制作用 SHR腎から単離した糸球体と近位尿細管を用い,αCC2DD受容体刺激を行いcAMP産性抑制作用をWKYのそれと比較検討した。その結果,近位尿細管での同作用にはSHRとWKY間で差を認めなかった。一方,糸球体におけるCAMP産生抑制作用はSHRでWKYに比べ大きいことが明らかとなった。これは,すでに報告されているSHR腎αCC2DD受容体数がWKYより増加していることを一部反映している可能性があると思われる。 (2) 遺伝性高血圧症におけるαCC2DD受容体の遺伝子レベルにおける検討 分子生物学的実験のためのset upを行い,αCC2DD受容体CCC4DD,CCC10DD probeをDr,Lefkowitzらより入手,同probeのplasmidからの切り出しと調整を行った。ヒト白血球から抽出したgenomic DNAを用い各種制限酵素切断后αCC2DD CCC4DD αCC2DD CCC10DD probeとのSouthern hybridizationを行いRFLPの存在の無有の検討を開始した。又は Dahl rat(S&R)の肝からもgenomic DNAを抽出 同様の検討を開始した。なお,米国との共同研究で明らかとなった別系統のDahl rat(J.Rappら)および米国人のgeuomic DNAを用いたRFLPの検討結果にもとずき,同様の制限酵素を中心に検討を進めている。
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