研究課題/領域番号 |
02670409
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
永野 允 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (60056497)
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研究分担者 |
加藤 光敏 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (60177475)
武田 信彬 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60112835)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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キーワード | Cardiac growth factor / Cardiac chalone / Angiotensin II / ACE / ACE Inhibitor |
研究概要 |
Cardiac growth factor,I.P.8.3.分子量43KDの分画は、心臓負荷(Goldblattラット高血圧)を始めてから、5〜6週後にピ-クに達し、その後暫時減少していくことが明らかとなった。I.P.8.3の分画を高速液体クロマトグラフィ-と等電点電気泳動法との組み合わせにより、主として分子量43KDと、その前後の分子量をもつ6つの亜分画に分離し得た。 これらの分画は非常に微量であるため、現在大量のサンプルより抽出を行っており、一定量得られた段階で鶏胚培養心臓に対する肥大増殖促進作用について検索する。一方I.P.8.3分画が増加する時点(上述)になると正常心には存在する。P.I.7.0〜7.1の分画が減少し、8.3分画が消失し始めるとき、再びI.P.7.1分画が増加してくることが経時的研究により認め得た。 次に心肥大の促進にAngiotensin IIがどのように関与しているかについて、培養鶏胚心臓細胞を用い検討した。まず心筋細胞にはAngiotensin Iは全く作用せず、Angiotensin IIは心筋細胞大促進する作用をもつ。このことは、心臓細胞にはACE活性が認められないことを示す。Angiotensin IIより心筋細胞のDNAの合成はS、G_2およびM Phaseにおいて増加している。一方ACE Inhibitorであるcaptoprilを各種培養細胞に投与すると、細胞の種類によりその抑制作用は異なるが、特に著しいのは、fibroblastに対する抑制作用である。しかしこの抑制作用は、培養液よりcaptoprilをwash outすることにより消失することから、captoprilによるACE阻害は可逆性のあるものと考えられた。
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