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1990 年度 実績報告書

心疾患運動療法における心臓および末梢循環・代謝調節機序に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02670411
研究機関聖マリアンナ医科大学

研究代表者

村山 正博  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (20010233)

キーワードmyocardial infarction / anaerobic threshold / cardiac output / deconditioning / rehabilitation
研究概要

(目的)本年度は慢性期心筋梗塞(OMI)患者リハビリテ-ションに対するATレベルの運動処方,およびその効果をATを含めた運動耐容能で判定し,OMIのリハビリテ-ションに対するAT処方の効果,およびAT規定因子について検討した。(方法)MIにて当科入院した患者のうち急性期リハビリテ-ションを終了した40例(平均55.7歳)を対象とした。(1)MI発症後1,3,6か月にトレッドミルによる心肺運動負荷試験を施行し,AT,peak VO_2の経時変化につき検討した。なお慢性期リハビリテ-ションは1か月時点のATレベルの歩行を中心とした運動とした。(2)1ー3か月のAT,peak VO_2の経時変化を1か月時点の呼気ガスデ-タ,安静時心機能として心系数(cardiac index:CI),心室瘤の有無,急性期のCK max値などから検討した。(3)対象者のうち12例につきMI発症1,3か月にCO_2再呼吸法による安静時,およびATの80%レベルの運動時心拍出量の測定を行い,ATと心拍出量の関連につき検討した。(結果)(1)ATとpeak VO_2の経時的推移:1,3,6か月におけるATの平均はそれぞれ14.3,15.9,16.5ml/min/kg,peak VO_2は20.4,23.9,24.6ml/min/kgでいずれも1〜3か月で有意な増加を示した。1,3,6か月のATとpeak VO_2はいずれも正相関を示した。(2)ATの経時的推移に関与する因子:1か月のAT値は年齢と逆相関傾向を示した。安静時心機能のうちΔATに関与する因子としては1か月時点のAT値,心室瘤の有無などが挙げられた。(3)ATとCIの関係:1,3か月におけるCIはそれぞれ2.01±0.36,2.35±0.51l/min/m^2で増加傾向を示し,ΔATとΔCIの間には正相関傾向が認められた。
(総括)MI患者のATレベルのリハビリテ-ションでAT改善は1〜3か月にみられたが,それ以降にはみられなかった。1か月時点の低ATの改善にATレベルのリハビリテ-ションは有効と考えられた。ATの増加には末梢効果の関与の他中枢効果の関与も推察された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 岩崎 達弥: "慢性期心筋梗塞患者におけるAnaerobic Thresholdの経時変化とその規定因子について" 日本臨床生理学会雑誌. 21. (1991)

  • [文献書誌] 岩崎 達弥,田辺 一彦,村山 正博他: "慢性期心筋梗塞患者における運動耐容能の経時的変化についての検討" Therapeutic Research. 12. (1991)

  • [文献書誌] 田辺 一彦: "Anaerobic Threshold(AT)一部分担" 南江堂出版, (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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