研究概要 |
末梢血リンパ球および好中球の試験管内における生物発光(ルミノ-ル増光による化学発光)が,PHAなどのレクチンによる刺激およびその人が感作されている特異抗原による刺激によって惹起されることを,ルミフオトメ-タ-を用いて測定する条件の検討をまず実施した。 PHA(ギブコ社)および卵白アルブミン(シグマ社)を刺激物質として用い、リンパ球単独およびリンパ球と好中球をあわせて分離し、PHAあるいは卵白アルブミン(OA)をいろいろな濃度に添加した直後と、これを一定時間37℃5%CO_2添加インキュベ-タ-中に培養を行った後に、ルミノ-ルを加えて増光された化学発光をルミフオトメ-タ-で3分間測定した。 PHA,OAともに,添加直後に化学発光を測定するとほぼ濃度依存的に発光が認められた。一般にリンパ球単独の場合に比べて、リンパ球と好中球が共存する場合の方が発光量が大であった。一方、リンパ球をPHAあるいはOAと72なしい96時間培養したのち収穫した細胞においては,再びPHAあるいはOAで刺激しても化学発光は有意に認められなかった。 本年度は上述の基礎的検討を主とし、対象例数も少数であったので、次年度はさらに多数について検討し、ことに抗原刺激に対する反応の特異性について検討する予定である。 なお、対象とする症例を収集する目的で、外来を受診した乳児についてアンケ-ト調査を実施し、80名から回答を得たので、これらの中から対象症例を選択する計画である.
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